意味がわかると怖い話 「だるまさんがころんだ~カメラの男」 全40話 - 怖い話
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意味がわかると怖い話 「だるまさんがころんだ~カメラの男」 全40話

2012/03/03 編集
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意味がわかった瞬間、ゾーッとする話まとめ。解説つきです。
まずは考えて読んでみてください。
もくじつきで、お好きな話にジャンプできるようになっています。

全40話をまとめましたので、「続きを読む」ボタンからどうぞ。
長いので、疲れた方は、休憩をはさみながらご覧ください。


その他の怖い話・都市伝説系まとめは、カテゴリ 怖い話からお願いします。


なお、ここに書いてあるお話はすべてフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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だるまさんがころんだ


お風呂に入って頭を洗っている時、「だる
まさんがころんだ」と口にしてはいけません。頭の中で考
えることも絶対にヤバイです。何故なら、前かがみで目を閉じて頭
を洗っている姿が「だるまさんがころんだ」で遊んでいるように見える
のに併せて、水場は霊を呼び易く、家の中でもキッチンやおふ
ろ場などは霊があつまる格好の場となるからです。さて、洗髪中に
いち度ならず、頭の中で何度か「だるまさんが
ころんだ」を反芻してしまったあなたは気付くでしょう。青じ
ろい顔の女が、背後から肩越しにあなたの横顔を血ば
しった目でじっとみつめていることに…..。さて、あな
たは今からお風呂タイムですか? 何度も言いますが、
いけませんよ、「だるまさんがころんだ」だけは。










【解説】 → 縦読み






赤い女

8階に住んでいる

仕事が忙しく帰りはいつも深夜だ。にわか雨が肩を濡らすが気持ちいいくらいに思っていた。
ただ、いつもは明るいはずのエレベーターホールがやけに暗く見えた。
暗いのもすぐに理由がわかった。何本かの蛍光灯の1本が切れている。
今に始まったことじゃない。ココの管理人は仕事が遅い。

エレベーターが1階に着きドアが開いてギョッとした。
中に人が居る・・・ドアに背を向けじっと立っている。赤いリボンと赤のワンピース女だ。
乗り込むのを一瞬躊躇したが乗らないのも変なのでそっと入り込んだ女に背を向けた状態で8階を押した。
ボタンがどれも押してないことに気が尽き失敗したとすぐに思った。
自分の住んでる階を押したくなかった。

階上ランプを見つめながらエレベーターってこんなに遅かったかって考えていた。
女は後ろを向いたままじっとして動かない。
8階に着きエレベーターを降りたが女は変わらず後ろを向いている。

部屋に着き少し落ち着きシャワーを浴びた。
ビールを飲み二缶目を飲もうとして冷蔵庫が空なのに気づいた。
近くにコンビニがある。サンダルを引っ掛けエレベーターを呼んだ。
ドアが開くと女が乗っていた。さっきと同じ格好で背を向けじっと動かない。

今度は乗れなかった。










【解説】 → 1階から乗ったときは照明が暗くて気づかなかったが、8階から乗るときにロープが見えて、女が首を吊って○んでいることに気づいた。







エレベーター


高層マンションに住んでいる男性の話。

彼は14階に住んでいるためエレベーターは必須。
夜中に帰宅した時、エレベーターに乗り14階のボタンを押した。
ドアが閉まり動き出したところ、8階のボタンのランプが点灯。

『あぁ、誰か乗ってくるのか・・。』

そう思った直後、慌てて2階3階4階5階とボタンを連打。
3階で止まってくれたので、開きかけのドアをこじ開けて外へ。
そのまま階段を駆け降り、朝までコンビニで立ち読みした。










【解説】 → エレベーターは途中で止まることあっても、中のライトが点灯することはない。






壊れたヘッドホン

さっき、2万4千円のヘッドホンが突然壊れた。
音楽を大音量で聴き過ぎたせいか、いきなりプチッと音が出なくなった。
俺はムカついて思わずわざとテレビを床に落とした。

ズドンとテレビが床に落ちた振動を感じて俺はふと我に返った。
何やってんだ俺は。このテレビは15万もしたじゃないか。
たまたま落とした場所には布団が敷いてあって、落ちた振動は多少あったが落ちた音は全くしなかった。

たぶん壊れていないだろうと思いながらテレビの電源を入れてみた。
映像は普通に映るのだが、音が全く出なくなっていた。
最悪だ。15万円のテレビまで壊れてしまった。
それにしても今日は外が不思議なくらいに静かだ・・・。
気晴らしにちょっと散歩にでも行ってみようかな。










【解説】 → ヘッドホンではなく、耳が聞こえなくなった。






覗き

先日、地元の駅のトイレで覗きされてしまいました…orz
きれいなトイレではないので、普段は行きたくないのですが、その時は我慢出来ずに駆け込みました。
用を足し終えて立ち上がると、不意に背後から視線を感じました。
ふと後ろのドアの方を見ると、トイレの床からドアまでの約5センチの隙間から覗かれてたんです!!男性の目が、そこに2つ横に並んで私をじっと見てました。

確実に一部始終見られてます・・・最悪・・。もう恐怖と動揺で頭がパニックになり、震えが止まらず他の誰かがトイレに入ってくるまで外に出られませんでした。

みなさんも気をつけて下さいね。










【解説】 → 目の位置はどのあたり・・・?






お姉ちゃんのオバケ

オバケって本当にいるとおもいます。
小さいころ、わたしにはお姉ちゃんが見えていました。
同じきたない服をきて、いっしょに住んでいました。
でもある日お姉ちゃんは見えなくなりました。
パパと、ママが宝くじをあてました。
びんぼうだったから、そんなはくちゅうむを見たのだと言われました。
今はとってもしあわせです。
でもそろそろ宝くじのお金がなくなっちゃいそうです。










【解説】 → お姉ちゃんは保険金をかけられて○された。






飛び降り

会社までの徒歩通勤時に取り壊し予定の無人マンションの近くを通るのだが、
そこは飛び降り自○が多く、自○者の霊の目撃情報も多い曰くつきマンション。
周りに街灯も少ないし夜はかなり不気味で怖い。

この間残業で帰りが23時頃になったときガクブルしながらそこを通ったんだが、
一瞬マンションの屋上に人影が見えた気がした。

「!?」

ビビって心臓止まるかと思った。
よく見てみたがやはり屋上に誰かが立っている。

まさか幽霊・・・と思った瞬間その人が飛び降りた。
コンクリートに打ち付けられる嫌な音がして、女の人が倒れてるのが見えた。

慌てて携帯で救急車を呼んでその人に駆け寄った。
血まみれで足は変な方向向いてるし、幽霊ではなかったが、かなり恐怖だった。

落ちた音を聞いてかマンションのベランダから何人かこっちを見てる人もいた。
すぐに救急車が搬送していったけど、
家に帰っても現場を思い出してしまい、まったく眠れなかった。

次の日聞いたら、重要だったけど命の別状はなかったらしい。
ホント未遂に終わってよかた・・・もし亡くなってたらマジでトラウマになるところだったorz










【解説】 → 無人のビルから飛び降り・・?






悲鳴

外で散歩をしていたら、「キャー!」という女性の悲鳴が聞こえた。
私は驚いて行ってみると道路で女性が、縦2m・横2m・暑さ50cm程の鉄板らしき物の前に座りこんでいた。

その女性に話を聞こうとしたが、ビックリしたのか話せない。
すぐに作業服を着た人が来て訳を話してくれた。
どうやらビルの上で工事をしている時に落としてしまったという。
幸い怪我人は出なく、女性は驚いて腰が抜けてしまっただけらしい。
それにしても赤いタイルの上に真っ黒の鉄板とは不気味である。

散歩も飽きて夕陽が暮れ前に、もう一度その場所に寄ってみた。
その鉄板らしき物はまだ残っていた。とても重いので処理ができてないのだろう。
危ないからか、近づけないように警備員のような人がいた。
先ほどの女性もいた。声をかけてみた。

「先ほどは驚かれたことでしょうね」

女性は

「驚きました。悲鳴を聞いたときはビックリしました」

と返してくれた。










【解説】 → 悲鳴を出したのは女の人ではない・・。






優しいお医者さん

脳○が確認されて二週間を経過した彼の皮膚細胞は、無数のチューブに繋がれ、人工呼吸器と点滴によって生き続けていた。

しかしそれも、昨日までの話。彼は○んでしまった。

「すみません。手は尽くしたのですが…」

お医者さんはとても悲しそうな顔で告げた。
彼の亡きがらを抱いた時、とても軽くて、苦しかったんだと思う。
でも、もう苦しまなくていいんだよ?楽になれたね。

「………治療費は結構です」

決して裕福とは言えない私の状況を察してか、なんて優しいお医者さんなのだろう。
私はすぐに泣いた。

「……遺体を見るのは辛いでしょう」

お医者さんがシーツを被せる。

「……思い出は彼と共に焼いて忘れなさい」

この一言で私は立ち直れた。ありがとうございます。お医者様。










【解説】 → 軽い、治療費はいらない、臓器・・・。






運び屋

俺は運び屋をやっていた。

だからオートバイで高速を利用するのが日課になっていた。
今日も荷物を届けるために高速に乗り目的地に向かう。
しばらく走ったところで斜線変えてきた車に接触した。
一瞬バランスを崩したが、なんとか体勢を直した。
危ねえ、後ろ位確認しろよ!
そう思いながらもなんともなかったので走り続けた。
そして目的地についたので高速を下りようと料金所に行き、金を払うためにバイクを止めた。

…その瞬間俺はぶっ倒れた。










【解説】 → 接触したときに足がなくなったので、バイクを降りようとして倒れた。






心霊写真

友達と2人で話してたら、久しぶりに心霊写真を撮ってみたいと言いだした。
近くの山道に惨○事件があってからも、未だに取り壊されず残されてた民家があるので夜中に行ってみた。

玄関から居間、風呂場とトイレ、キッチンに父親の部屋、階段から2階へ行き、子供部屋からベランダ、母親の部屋、階段を降りて1階へ。最後に家をバックに一人ずつ。片っ端から写真撮って帰った。

んで今日。出来上がった写真を見て俺達は驚いた。

何も写ってないのだ。
もちろん俺達は普通に写ってる。霊的な物が何も写ってなかったのだ。

「・・おかしくね?」

「もう成仏しちゃったとか、じゃねぇかな?」

「やっぱそうなのかな。じゃあ、あそこ行ってももう心霊写真撮れないって事か。無駄だったなぁ」

「そうでもないよ。行く途中に結構周りから孤立してる民家、1軒あるから。次はそこ行こうぜ」

「おぉ!マジで?そこも廃墟?」

「んな訳ねぇじゃん。普通に人住んでたよ。今日の夜行こうぜ」

「おっけ、分かった。今の内に適当に準備しとくわ」

楽しみだ。かなり久しぶりだから何かワクワクする。



【解説】 → 実はこの2人が○人事件の犯人。しかし、その場所で心霊写真が撮れなかった2人は、今夜孤立している民家へ行く。また悲劇が・・・。






幽霊を乗せるタクシー

昨日夜遅くに会社に呼ばれた(クレームで)。
バスも電車もないので家までタクシー呼んだんだけど、そのときの運ちゃんとの会話

運「昨日近所のレストランで刃物持った男が暴れて逃げたらしくて、僕らも注意するように言われたんですわ。もし乗せちゃっても気づかない振りして降ろしてから通報ってね。」

俺「こわいっすね~。大阪でも物騒な事件がありましたしね~。」

運「こわいね~。でもまあ幽霊さん乗せるよりはマシですよ。あいつら無銭乗車するし事故を誘うし大変ですよ。」

俺「大変です・・・って、乗せたことあるんですか!」

運「しょっちゅうですよ。今日もちょうどお客さんと入れ違いで降りていきましたよ。気づきませんでした?」










【解説】 → タクシーは客の家まで来ている。幽霊は客と入れ替わりに降りた・・。






暗い山道

月明かりも街灯も民家の灯りも無い山道。
急いで車を飛ばし家路へと急ぐ。
するといきなり人が飛び出してきた。
急ブレーキを踏み何とか衝突は避けた。
相手も無事な様だが、凄まじい形相で何か言っている。
何だか怖くなりアクセル全開で逃げ去った。
ルームミラーで確認するが、まだこっちを見ている。
しつこいな。飛び出してくる方が悪いだろーが。










【解説】 → アクセル全開で逃げて、それからルームミラーで確認したのに、暗闇でなぜ見える・・。






帰宅

今日もまた上司に怒鳴られた。OL仲間の間でもかなり評判が悪い奴だ。

「私のストーカーの犯人はあいつだったりして…。」

そんなことを考えつつ帰宅した。
家といっても、たった二部屋しかないボロアパート。リビング+キッチンと寝室だけ。
窓もリビングにしかない。安いから良いけど。

玄関の鍵を開けて部屋にはいると、びっくりした。リビングにあったタンスが荒らされていた。
そういや、朝食を食べに出た時に鍵をかけ忘れて、そのまま出勤したんだ。
くそっ!窓は全部鍵が掛かってるから、玄関から入られたんだろう。
あー気持ち悪い。むかつく。○んで欲しいと思う。
もう今日は疲れた。晩ご飯はいいや。警察には明日届けを出そう・・。

私は玄関の鍵が閉まってるのを確認し、寝室に向かった。











【解説】 → 玄関の鍵を開け、中に入る~鍵をかけ忘れて出勤したはずなのに、帰宅時には鍵を“開けて”彼女は部屋に入っている~玄関の鍵をかけていないのに閉まっているのを確認 → 侵入者はまだ家にいる。






一家心中

一人の女の子がいた。性格は明るく、小学校ではたくさんの友達に囲まれていた。
また、女の子は大のおじいちゃん子で、おじいちゃんも女の子の事を本当に可愛がった。
しかし、おじいちゃんは今は入院しており、余命は長くなかった。

医師がもう残りわずかの命である事を伝え、女の子は両親に連れられ病院に行った。
病室で女の子の両親はおじいちゃんと話した後、医師の説明を受けに病室を出ていった。
病室には女の子とおじいちゃんの二人。

女の子はおじいちゃんに、学校の事や最近楽しかった事などいろいろな事を話した。
しかし、途中で女の子は泣きながら

「おじいちゃんいなくなるの?」

と聞いた。するとおじいちゃんは

「おじいちゃんが○んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」

と言った。女の子は

「うん・・。でも○んじゃいやだよ。」

とつぶやいた。

その後、女の子は家に帰ることになり、その次の日おじいちゃんは帰らぬ人となった。
女の子はその日、わんわん泣いた・・。

一か月後、ある記事が新聞の隅に載った。
一部抜粋すると

「一家心中、動機は全くの不明。女の子の名前は○○加奈ちゃん」










【解説】 → 「おじいちゃんが○んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」→「おじいちゃんが○んだら、お父さんとお母さんと一緒に加奈○んでくれるかい?






クローバー

最近、近所で連続○人事件が起きている。
被害者は全て同じ小学校の子供。
その犯行はとても残虐で、○体は見るに耐えないカタチになっているという。

事件現場に供えられた沢山の花。しかしその中にクローバーが大量に供えてある。
他の現場でも必ずクローバーが大量に供えられている。
どうやら、あるお婆さんが供えているらしい。歳は80といったところだろうか。

とても温厚そうなお婆さん。涙は見せず、優しい笑顔で花を供え、手を合せて帰っていく。
お孫さんなのだろうか。知り合いの子供さんなのだろうか。
私も花を供えにと思い現場へ向かうと、ちょうどそのお婆さんと会った。
お婆さんはいつものようにクローバーを供えている。

「何故クローバーを供えているんですか?」

「クローバーって、四葉とかあったりして幸せな花じゃない?向こうでも幸せにしてほしいって意味を込めてるのよ。」

そう答えるお婆さんは、とても優しい目をしていたが、時折切ない表情も垣間見えた。

「実はね、私の孫も亡くなってしまったのよ。別の事件なんだけど、学校の事故で。詳しい事はまだわかっていないらしいんだけどね。この○人事件で亡くなった子達、孫ととても仲良くしてくれてたらしいのよ。だからこうして、全員にクローバーを供えているの。」

涙しながらそう話すと、お婆さんはその場を去っていった。
こんな優しいお婆さんもいるんだなという思いにふけりながら帰宅した。










【解説】 → クローバーの花言葉は復讐






雑居ビルのエレベーター

運送会社の配達員をしていた頃の話。いつも通り昼間の配達に回っていた。
それは繁華街の路地裏にある、築うん十年も経ってるであろう古くて人気もない雑居ビルに行った時のこと。

真夏だったし割と上階へ登らなければいけなかった為、つい怠けてエレベーターを使おうとした。ボタンを押すと、すぐ扉は開いた。

と、突然女性が酷い顔をして「うわあああ」狂った様に叫びながら飛び出してきて、思わず後退りした。その女性はそのまま繁華街へと走って消えた。

何だろう、酷い事でもされたか?ラリってるのか?
こんな湿っぽい雰囲気のビルだ、中で何やってるかわからない・・。
恐る恐るエレベーター内を覗いて確認するが何も無い。階段から人が降りてくる気配も無い。
不気味だな、さっさと荷物置いて出よう。そう思いながらエレベーターに乗った。

荷物の宛先は8階。

おかしい。

ボタンがひとつしかない。










【解説】 → ボタンが一つしかない → 「閉」しかない → 外からしか開けられない






パチンコ玉

とてもうるさい店だったので、その男は耳栓替りにパチンコ玉を左右の耳に詰めた。
ところがあまりぎゅうぎゅう耳の奥に詰め込んだので、抜けなくなった。
耳掻きで取りだそうにも、耳掻きを入れる隙間もない。

そこで男は、知人が勤めるある企業の研究室を訪れた。
以前、そこの研究室に実験用に超強力な電磁石があるという話を聞いていたからだ。

知人は呆れ返り、

「はっはっは。バカなやつだなぁ。まぁいい。うちのは無茶苦茶強力な磁石だから、簡単に抜けるよ。そこのところに耳をつけて」

男は装置の磁石の所に、まず右の耳をつけた。

知人が電磁石のスイッチを入れる。

言葉どおり、その磁石は超強力で、パチンコ玉は瞬時に磁石に引き寄せられ、カキーンカキーンという衝突音が研究室に響き渡った。










【解説】 → カキーンカキーンという音は、反対側のパチンコ玉が脳を突き破り、もうひとつの玉に当たり、頭の中に響きわたった音。






家族

「おい、まだかよ?」

俺は、女房の背中に向かって言った。どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。

「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。・・ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」

確かに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方がない。
今年もあとわずか。世間は慌しさに包まれていた。
俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。

「いきなりでお義父さんとお義母さんビックリしないかしら?」

「なあに、孫の顔を見た途端ニコニコ顔になるさ」

俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。

「お待たせ。いいわよ。・・あら?」

「ん、どうした?」

「あなた、ここ、ここ」

女房が俺の首元を指差すので、触ってみた。

「あっ、忘れてた」

「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」

「あなた…愛してるわ」

女房は俺の首周りを整えながら、独り言のように言った。

「何だよ、いきなり」

「いいじゃない、夫婦なんだから」

女房は下を向いたままだったが、照れているようだ。

「そうか・・、俺も愛してるよ」

こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。
少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は、女房の手を握った。

「じゃ、行くか」

「ええ」

俺は、足下の台を蹴った。










【解説】 → バタバタしていた息子が、次の場面では横になっている。そして最後、“足下の台を蹴る”…。






トムとサンタクロース

トムはサンタクロースからのプレゼントを楽しみにしていた。
朝起きるとクリスマスツリーの下にプレゼント箱が3つほどあった。
窓からサンタが中を覗いているのが見える。サンタはニタニタと笑いながらトムを見ている。

トムはニタニタ笑っているサンタを見て少し不機嫌に思いながらもプレゼントの置いてある所に行った。
トムはまず一つ目のプレゼントを手に取った。サンタは更にニタニタと笑っている。

プレゼントの箱を空けると中から長ズボンが出てきた。
トムは少しがっかりしたような表情をしながらも次の箱を手に取った。
サンタは腹を抱えて笑っている。

二つ目の箱を開けると中からサッカーボールが出てきた。
トムはますます不機嫌になり、とても腹が立った。

トムは続けて一番大きな最後の箱を開けた。すると中から自転車が出てきた。
サンタは雪の上を転がりまわって笑っている。
トムはとうとう耐え切れなくなって泣き出してしまった。










【解説】 → トムには足がない。 有名な知能テストだそうで、2度目で理解できたらIQ110、3度目でIQ105、
3度目で判らなければ平凡、ということらしいです。真偽の程は不明。







出張先のホテル

出張で泊まるホテルは同僚が出るぞーって散々脅していたところだ。
ビビりな俺はガクブルでその夜ベッドに入った。

案の定深夜にドアをノックする音がする。
ホテルの人かな? と思い声をかけたが返事がない。
もうドアを見るのも怖くて、ひたすらノックの音がする中夜が明けた。
ノックが止んだ後俺はすぐチェックアウトした。

出張から帰って同僚にノックの話をすると、

「やっぱり出たか」

とこんな話をしてくれた。
そのホテルは以前火事になり逃げ遅れた人がいたという。その人は運悪く部屋の中に閉じこめられて、そのままなくなったそうだ。

ああよかった。ドアを開けていたら今頃どうなっていたことか。










【解説】 → あのノック音は、火事で逃げ遅れ、部屋に閉じこめられた人のもの。つまり霊は部屋の中にいたのだ。






ごめんな

友「本当にごめんな」
俺「おいやめろって!」
友「妹が・・妹が病気で・・金がいるんだ・・」
俺「大丈夫か?気をしっかり持てよ」
友「・・・ありがとう・・・」
俺「に・・いや、10万でよかったら貸してやるよ」
友「本当にありがとう・・あと、その・・なんていうか・・」
俺「ほら、晩飯の残りで良かったら食ってけよ」
友「ありがとう・・」
俺「・・なに言ってんだよ。それに、俺たち親友だろ?」
友「実は自○しようと思ってて・・お前がいなかったらもう・・」
俺「そんなに気にすんなよ」
友「こんな夜中にごめんな」










【解説】 → 下から読むと・・?






俺の車

俺とA君B君C君の4人は、いつも一緒で、あの日も俺の車に乗って、皆で出かけたんだ。

A「もう動いても平気なのか?」
B「うん、ただの捻挫だから、外出して良いって。」
俺「車はグチャグチャの全損だったけどな(笑)。」
C「後で聞いたんだけど、猫だったらしい。」
B「で、即○だったって・・・。」
俺「猫好きの俺としたら、車よりもそっちのほうが悲しいよ。」
A「そっか・・・今度お供え物を持って、もう一度あそこへ行かないか?」
俺「いや、でも車はもうオシャカだし・・・電車で行くのか?」
C「そうだな、もう車は懲りたし、今度はバイクで行くか。」
俺「いや、お前らと違って俺バイク持ってねーし(笑)。」
B「そういえば皆の中で、俺君だけバイク持て無かったね。」
A「ああ、それでいつも俺君に車出してもらってたんだったな。」
C「それが、こんなことになるなんて・・・。」
俺「おいおい、そんな暗くなるなよ、ちょうど買換えたかった所だしさ(笑)。」
B「そうだよ、僕がバイクで2ケツすれば・・・。」
俺「それイイな!たまにはそういうのも悪くない。それで行こう!」
C「そろそろ行くか、始まりそうだ。」
B「僕、初めてなんだけど、ちゃんとできるかな。」
A「他の人の真似をすればいいよ。」










【解説】 → “俺”は亡くなっている。○んだことに気づいていない。“俺”のセリフを飛ばして読んでみると、普通に会話が成立している。






呪い真書

呪い真書を手に入れた。冒頭にこう書いてある。

「これに書かれてある手順を実行すると呪いが成就するが、手順を間違えるとその呪いは自分に返ってきます。あなたはそれでも実行しますか?」

勿論だ。俺には許せない奴がいる。だからこそこの呪い真書を手に入れたのだ。
俺は呪いの手順を始めた。

「1.まず始めに、目を閉じて、呪いたい相手の顔を思い浮かべます」

忘れたくても忘れられるものか、と俺は奴の顔を思い浮かべた。
よし、次だ、どれどれ・・・。

「2.どんな呪いをかけたいのか思い浮かべます」

考え付く全ての苦痛を与え続けてやる。よし、次だ。

「3.最後に目を開けます」










【解説】 → 男は手順を間違えた。目は最後に開けなければならないのに、男は1~2のときに目を開けている。






双子の姉妹

双子の幼女が誘拐された。
双子はガムテープで目と口を塞がれた。

犯人は姉の耳元でヘリウム声になり囁いた。
「抵抗したり逃げたら妹を○すよ。」

さらに犯人は妹の耳元でヘリウム声になり囁いた。
「抵抗したり逃げたら姉を○すよ。」










【解説】 → なぜ犯罪者は双子の姉妹を見分けることができたのだろうか?それは犯人が姉妹の近親者にほかならないからだ。






完全自○マニュアル

俺の友人に東京の消防士と地元交番の警察官がいて、お互いにとても仲が良い。そんな友人達の話なんだがこの前、久しぶりに会って居酒屋で3人で飲んだんだ。

消防「この前現場があってさ、親子が三人仲良く川の字になって黒コゲでなんだよ。良く火事になったら落ち着いて逃げましょう、なんて言うだろ?それは不可能なんだよね。ガス吸うとまず体が動かなくなるわけ。意識のある中でジワジワと焼かれていくんだ。だからきっついんだろうな・・・」

警察「署で聞いたな、その事件放火じゃなかった?ひでー事しやがる。最近俺も仕事で行ったよ現場。駐車場で練炭があってさ。マジやっぱりおっかねえ、練炭なら苦しくないなんてのは大嘘らしい、顔が変だったもの」

俺「少し前○○水素なんてのも流行ったな」

消防「あれも駄目、あっさり○ねるなんて大嘘、ガスマスクしてないと不味い。実際緑色に顔変色して苦しみもがくから」

警察「それも聞いたな、ここらで流行ってるよな最近。まあ確実なのはやっぱり縄だな。それも誰にも発見されないように樹海で」

俺「こえー話すんなよ、まるで完全自○マニュアルみたいじゃねーか」

消防「馬鹿言うなよ(笑)」

そして別れたあと、警察の友人から電話がかかってきた。

「おい今日の話は誰にも言うな」

結構真剣な口調だった、いきなりの事で全く意味が分からない。それが何だか怖かった。



【解説】 → 消防士が犯人。

→ 消防士は火事の最中「意識のある中でジワジワと焼かれていく」ことを見たような口ぶり
→ 消防士は「○○水素自○の○ぬ瞬間をガスマスクしたまま見ている」口ぶり
→ 東京の消防士なのに、地元の放火事件の現場に詳しい
→ 「警察の友人」は消防士が怪しいと気がついた
→ 「警察の友人」は、それとなく「樹海で自○に見せかける方法」を消防士に提案
→ 消防士が樹海に行けば犯人が分かるチャンスなので、余計なことをされないよう「俺」に口止めした。







老人『本当にこれで若返れるのか?』

老人『本当にこれで若返れるのか?』

男『えぇ。我社の開発したこの機械はあなたの細胞から全盛期だった若い体を生成し、あなたの今の記憶を入れることで記憶はそのままに体だけは若返ることができます。』

老人『そうか…。お願いするよ』

そして老人はベッドに寝かせられシートが被せられた。

それから数時間。

老人(遅いなぁ…いつになったら始まるんだ?)

男『お待たせしました』

若い男『ありがとうございます。 こんなに上手くいくとは…ところでこの古い体はどうするんですか?』

男『こちらで処分いたしますよ。 またのご利用お待ちしております。』

そう言うと男はベッドを焼却施設まで運んで行った。

老人(おぉ。 前の誰かは若返りに成功したようだな。 それにしてもやっと俺の順番か…)

若い男『ありがとうございます』










【解説】 → 若い男は老人のクローン。とはいえ、あちらに記憶が移植されているだけであって、本体(老人側)のほうは意識や記憶は残ったままだ。つまりこのままでは老人は焼却されてしまうだろう・・。






こいつも○ぬのか

俺の息子は、時々、(写真でも、画像でも)人の顔をじっと指さすという、妙な癖があった。
指をさされた人物が必ず3日以内に○ぬ、と言うことを知ったのは、つい最近のことだ。

今日も、テレビをつけようとしたとき、息子は、じっと画面を指さしていた。
付いたテレビには、大物議員の姿が。
へえ、こいつも○ぬのか。










【解説】 → テレビを点ける前の画面には“俺”の顔が反射している。つまり“俺”は3日以内に○ぬ。






カレンダーの謎

久しぶりに実家に帰ると、亡くなった母を思い出す
母は認知症だった
身の回りの世話をつきっきりでしていた父を困らせてばかりいた姿が目に浮かぶ
そして今は亡き母の書斎に入った時、私は初めて違和感を覚えた
母にプレゼントしたカレンダーが見つからない
何の気無しにテーブルを漁ると、ハサミでバラバラにされた幾つかのカレンダーの切れ端が順序良く並んでいる事に気が付いた
母はどんなに呆けていても、私のプレゼントは大切にしてくれていたのにと…私はショックを受けた
私は感傷とともに並べられた日付を整理した
4/4 4/4 4/10 6/11 3/1 6/12 5/6 7/2 6/7 6/17 4/10 4/14 5/16
私は一枚だけ向きが逆になっている6/17に気づき、他の日付と同じ向きに変えていると、一階の父が私を呼んだ。
今日から五年振りの父の手料理が食べられる。
感傷を胸に押し込み、私は母の書斎を後にした。










【解説】 → 数字を元素記号の周期、属として置き換える。
6/17は逆さま(At → Ta)としローマ字読みする。→ 「ちちにあうなHgもられたにげて」 → 父に会うな Hg(水銀)盛られた逃げて







彼女と嫁と犬

俺には彼女がいるのだが、最近嫁に感づかれたらしく、家に帰るといつも『どこ行ってたの』『誰と一緒だったの』等うるさい。

逆に彼女は毎日メールで励ましてくれるし俺にとってはオアシスのような存在だ。

しかし今日はメールが返って来ない。
俺はフられたのかと沈んだ気持ちで家に帰ると、ペットのジョンがものすごく上機嫌で迎えてくれた。
嫁も機嫌が良く、口うるさくなくなった。

もう俺は彼女との関係をやめようと思い、彼女に最後の『さよなら』メールをした。
どこかで彼女のメール着信音が聞こえたような気がした。










【解説】 → 彼女は嫁に始末され、犬のエサにされた。






凶器

近ごろの警察はなにやってるんだろうね。
血税でで食わせてもらってるくせに、ろくな働きしねぇんだからとんだ穀潰しだ。

先週、職場の近くで○人事件があったんだよ。若い女をアイスピックでめった刺し。
しかも普通のアイスピックじゃない、業務用の三本歯のやつでだぜ?怖ぇだろ。

小さな町だから、どこいってもその話で持ちきりだよ。マスコミもかなり大きく取り上げてる。
滅多にない大ニュースだから無理もないけど、恐怖を煽るだけ煽って無責任なもんだ。
うちのばあちゃんなんか、可哀相なくらい怯えちゃって、毎日何時間も仏壇の前で手を合わせてる。

なのに警察ときたら、まだ凶器すら判明できないだとよ。
まったく馬鹿にしてるとしか思えないね。










【解説】 → 警察では凶器が判明してないのに凶器を知っている。つまりこいつが犯人。






浮気がばれた

昨日彼女に浮気がばれた。
夕方仕事から帰ると郵便受けに彼女からの手紙が入っていた。

まじいをこっにくこんてはかろやて家らしきねで9にみ

なんだこの手紙はビンゴのように等間隔に書かれている。
晩飯を食べながら考えているとインターホンが鳴った。
こんな時間に誰だろう。










【解説】 → 手紙の内容をビンゴのように5x5に並び替えて、右上から立て読み。

まじいをこ
っにくこん
てはかろや
て家らしき
ねで9にみ







ドラクエ1の発売日

もう昔の話だが、ガキの頃はいつも親友のAとお喋りしながら学校から帰っていた。

俺「なぁ来週テストだろ?明日一緒に勉強しようぜ」
A「わりぃ、明日はドラクエ1の発売日だから学校サボって買いに行くわ」
俺「お前毎日徹夜でゲームばっかやってて授業中も殆ど寝てるクセに、成績いいよな」
A「・・・俺、実は未来予知能力があってさ。テスト内容分かるからいい点取れるんだ・・」
俺「はぁ?そんな能力あるんなら俺にくれよ、競馬当てまくって金稼ぐわー」
A「・・・バカ、冗談だよ」
俺「つまんねー」

次のテストで、Aは満点を取った。
今思えばそれは当たり前のことだったのだ。










【解説】 → 「ドラクエ1」と言う発言により、ドラクエがシリーズ物と知っている。しかし「ドラクエ1」の発売前にシリーズ化することは分からない。 → 未来を知っている。






穴の向こうは

ある地方の女子大生が東京の大学に進学が決まり、東京に一人暮らしする事になりました。
とあるマンションで生活を始めているうちに、ある日部屋に小さな穴があいているのに気づきました。
その穴は隣の部屋に続いていて、何だろうと覗き込みました。

すると、穴の向こうは真っ赤でした。
隣の部屋は赤い壁紙なのかな、と思いつつ次の日も、次の日もその女子大生は小さな穴をのぞいていました。
いつ見ても赤かったので、隣の部屋が気になった女子大生は

マンションの大家さんに聞いてみることにしました。

「私の隣の部屋にはどういう人が住んでいるんですか?」

すると大家さんは答えました。

「あなたの隣の部屋には病気で目が赤い人が住んでいますよ。」










【解説】 → 彼女は隣人にいつも覗かれていた。






兄が○したのはひとりだけ

兄が狂乱し、家族を皆○しにした。すぐに兄は逮捕され、○刑となった。
妹は幸運にも生き延びたが、事件のショックで記憶を失ってしまった。
父も母も失い、記憶もない。空っぽな心で無気力なまま生きていた妹は、ある日占い師と出会い、自分の過去を占ってもらうことにした。

「何故兄は発狂したのでしょう」
「いいえ、アナタの兄は冷静でした」
「何故家族を○したりしたのでしょう」
「いいえ、兄が○したのはひとりだけです」
そして妹は全てを理解して、泣いた。










【解説】 → 狂乱したのは妹。兄は妹の罪をかばい、自分が○刑になることで兄は“兄自身をひとり”○した。






私の赤ちゃんじゃない!!

ある産婦人科で赤ん坊が生まれた。
その夜看護婦が赤ん坊の様子を見てみると、なんと赤ん坊は○んでいた

病院は事実を隠蔽するため、すぐに身寄りのない赤ん坊を身代わりに用意した
出産のとき母親は意識がなく、自分が産んだ赤ん坊をまだ見てはいない
そして見た目が瓜二つな赤ん坊を選んだため、見破られることはないはずだった
次の日、母親は赤ん坊と対面するなり鬼の様な形相で叫んだ

「こいつは私の赤ちゃんじゃない!!」










【解説】 → 母親が赤ちゃんを○した。






家族を消して

少女のところにお星さまが降り立ちました。

「なんでも一つ願いをかなえてあげよう」

お星さまはいいました。
少女は泣いていました。

「家族を消してちょうだい!あんな家族、まっぴらよ!」

次の日、少女が目を覚まして一階へおりると、いつものようにおかあさんと
おとうさんとおにいちゃんがいました。
少女は後悔しました。
その夜、再びお星さまは少女の目の前にあらわれました。

「気に入ってもらえたかな」

少女はいいました。

「昨日のおねがいをとりけしてちょうだい」

お星さまはいいました。

「一度かなえたおねがいはとりけせないよ」

少女は泣きました。











【解説】 → 「少女」と一緒にいたのは偽の家族。家族を消して」もらったはずなのに、自宅にいる家族は消えていない。自宅にいる家族は本当の家族ではない。どこかにいる本当の家族は消えてしまった。






年齢当て

あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。
やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。
その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を見回し始めた。

「すみません。あなたの年齢は28歳ですか?」

男が私に話しかけてきた。

「そうですが、どうしてわかったんですか」

私が聞き返しても、男は無視して、また別の人に話しかけた。

「あなたの年齢は45歳ですか?」

「そうですけど……」

「あなたは62歳ですね?」

「どうしてわかったんだ?」

そんなやり取りを繰り返していく。
どうやら、その男には、顔を見ただけで年齢を当てる特殊能力があるらしい。
次の停車駅までは、まだ15分以上ある。
私を含め、乗客たちは全員その男に注目し始めた。

「あなたは50歳ですね?」

「そうですが、あと5分で日付が変わったら、51歳になるんですよ」

最後に質問された女性は、笑顔でそう答えた。
年齢を当てていた男の顔が、その途端に青くなった。

「凄いですね。百発百中じゃないですか」

私は男に話しかけた。
すると、男は青い顔を私に向け、こう言った。

「・・・私が見えているのは貴方がたの寿命です」










【解説】 → 女性があと5分で51歳になる…。そして当てた寿命は「50歳」…。つまりあと5分以内に電車は事故を起こして、乗客は全員○ぬだろう。






公衆便所の落書き

公衆便所に入った。

和式だった。

和式は嫌いだ。

でも仕方ないのでしゃがんでみると、目の前に落書きがあって

【右ヲ、ミロ!!!】

と指示された。

なんだコレ?と思って右の壁を見ると

【左ヲ、ミロ!!!】

とあって、私はずいぶん命令口調だなぁ・・・・などと思いながらもその通りに左を見てやると今度は

【上ヲ、ミロ!!!】

というのでおそるおそる天上を見るとそこには物凄く大きな赤い文字で

【ウシロヲミルナ!!!】

と書かれてあってドキッ!としました。

怖かったのですが、ゆっくりとウシロに振り返ってみると・・・・・

特に何も書かれてなくて安心しました。











【解説】 → 目の前(正面)に「右を見ろ」と書いてあって、右を見たら、「左を見ろ」と書いてあった。本当に落書きの命令どおり左を見たのであれば、最初に見た「右を見ろ」の落書きのはずが「上を見ろ」に変わっている。






カメラの男

「一年前、うちの大学の生徒が無人島で7人全員○んだって事件あったよな?」

「あぁ、あったな。それがどうした?」

「実は、その事件の模様を映したビデオがここにあるんだよな~♪」

「マジで?!」「えぇ~うっそー」「怪しい」「・・・ホントに?」

みんなそれぞれ勝手なことを言っている・・。

「まぁ、とりあえず観てみようぜ~」

ビデオが再生されると初めは普通の旅行のようだったが、その夜に一人の○体がみつかるとそこからはパニック映画のようだった。みんな震え、怯えている。

そこから次々と○体で発見されていき、結局はカメラマンと一人の少女が残った。少女は言う。

「あなたが犯人なんでしょう?!私が犯人なわけないもん!それに、こんな状況でビデオ撮ってるなんておかしいわよ!」

「違うおれじゃない!これは警察に証拠として、渡すために・・・」

少女は最後まで話をを聞かずに外に飛び出していった。それをすぐ追いかけるカメラの男。
そこで、急に画面が黒くなり次には無残な少女の○体と首吊り自○をしたと思われる、カメラの男が映っていた。そこでビデオは終わった。










【解説】 → 最後に○された男を映したのは誰?現場にはもうひとりいたのだ。つまり、このカメラを持ってきたヤツが犯人。


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