【DS】隠れた名作「SDガンダム GジェネレーションDS」レビュー - シミュレーション
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【DS】隠れた名作「SDガンダム GジェネレーションDS」レビュー

2012/11/11 編集
シミュレーション
DS シミュレーション ガンダム Gジェネ ゲームレビュー




SDガンダム GジェネレーションDSSDガンダム GジェネレーションDS
(2005/05/26)
Nintendo DS

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「DSの隠れた名作」として有名な「GジェネDS」をプレイ。

本来、携帯機のGジェネは「良くも悪くも普通」というイメージが自分のなかにあり、「まあ、数年前に出た作品だし(2005年発売)、出来もそこそこなんじゃないか」と思っていた。しかし、その安易な考えは打ち砕かれることになる。


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■ カットインがなくても戦闘が面白い

最初にお断りしておくが、この「GジェネDS」は、戦闘はクォータービューで斜め見下ろし視点。複雑なアニメーションやキャラクターカットインはない。それでも面白いのだ。「ゲームはグラフィックではなくシステム」ということがよくわかる。

そしてビームライフルの音や足音などのSEが、アニメのガンダムそのままなのだ。アニメーションで魅せなくとも、「音」で想像できるのが嬉しい。

戦闘はテンポがいいし、「チーム攻撃」もある。この「チーム攻撃」、2~3ユニットをひとつの「チーム」として数え、小隊として動くことができる。

キャラクター同士の相性によって「チーム攻撃」も可能になる。「チーム攻撃」を発動させると、一気に全体攻撃が可能になるうえ、ダメージ量も増えるのだ。

相性によって攻撃力が変わるシステムや「射撃」が「近接」より早く攻撃できるシステムなど、よく練られているなと感じた。味方ユニットを敵ユニットの隣に置かなければ攻撃できないが、そういうことはゲーム中では何も気にならない。それは「チームシステム」がうまく機能しているのだと思う。

最大3機まで組める「チーム」。相性によって「チーム攻撃」ができることは上記でも書いた。バーニィ、シーマ、レコアを組ませて「一気にいくよ!」などというセリフをシーマが言い、「は、はい!バーナード・ワイズマン、行きます!」とバーニィがつづく。このチーム攻撃がファンをニヤリとさせるのだ。


■ ボリュームがスゴイ

このゲーム、携帯機なのだが、イベントが1000以上もあるうえ、登場機体も230種類以上!本当に重厚なガンダムワールドが楽しめるのだ。これがスゴイ。


■ ストーリーが重厚

宇宙世紀が基本で、それ以外の作品も多く出てくるのだが、大体は基本設定を基にした完全なオリジナルストーリーが展開される。

少しだけネタバレすると、宇宙世紀時代のシャアのストーリー進行中に少女時代の○○ー○が出てくる。そしてなんと「○○○○」に搭乗しているのだ。これだけでもワクワクする展開ではないか!?

また「シン・マツナガ」、「ジョニー・ライデン」は一年戦争の終盤にメインゲストとして登場。ステージ進行中のサイドストーリーとして、ライデンとシャア、ライデンとキシリアの物語などもあり、ガンダムファンにはヨダレが出るほどの、たまらない展開が待っているのだ。

さらにこのゲーム、「交信」コマンドを使って、ユニット同士で会話することができる。
この会話で仲間にするフラグを立てたりできるのだ。しかし、このフラグが複雑になっており、初見ではまずフラグがわからない。2周目に突入しなければ仲間にできないキャラクターもいるのだ。そういうところをなんとか想像しながら一生懸命フラグを立てていくのも、このゲームの面白さのひとつと言えるだろう。


■ 捕獲がアツイ!

従来のGジェネと同じく「捕獲」がある。この「捕獲」、ユニットで囲めば囲むほどに捕獲の確率が上がる。そして捕獲したユニットは「分解」してパーツを得ることによって既存の機体とパーツを合わせて、新たなMSをつくり出すことができるのだ。従来のGジェネで言うところの「開発」が「改造」というコマンドで行える。




なぜもっと早く、なぜ発売されたときに買っておかなかったのだろう。それは「DS・・なんか不安」という漠然とした先入観が購入する気持ちを妨げていたからだ。自分が愚かだった。こんなに面白いなら早く買っておくべきだった。ただ、発売から7年経ち、その魅力をいま、初体験できたことは素直に喜んでいる。

据え置きよりユニット数は少ないが、それを補って余りあるストーリー数とイベント数。既存の話を基に、オリジナルストーリーを絡める絶妙なバランスは称賛の域だ。普通、「オリジナルストーリー」は危ない橋を渡ることもある。演出側の魅せかたによって良作にもなり得るし、駄作にもなる。そういう意味で「GジェネDS」は成功した作品だろう。

近年、Gジェネが出るたびに「アニメーションの進化」「カットイン」など、グラフィック、演出面に重きをおく評価が多い。しかし、いま一度

「アニメーション、カットインがなくても、システムとストーリー次第ではそれらを超えることもできる」のだと、プレイヤー側も再確認すべきではないだろうか。このゲームはそれぐらい、夢を感じさせてくれるゲームだと思う。

Gジェネユーザーのなかで、まだ未プレイだという人は、いますぐにでもプレイしてほしい。「Gジェネレーションというゲームは、元々こうあるべき作品だったんだ」ということがわかるだろう。

アドバンス版からの正当進化版といえば簡単だが、それだけでは語り尽くせないボリュームがこのゲームにはたっぷり詰まっている。

ぜひ、その面白さをご自分の目で体感していただきたい。
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