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概要

災いの時代が過ぎ去りてより二百年余り・・・。
かつて栄華と共にあったこの地は今やかろうじて存続している自治国家になりはてていた。
ある時、人々の信仰を集めていた聖なる寺院の聖者に預言が下る。

『封印されし魔道に災い芽生えし』

その事を証明するかのように南の空に不吉な「赤き彗星」が出現。
それに呼応して頻発する大地震。揺らぐ大地で絶望に苛まれる人・・・。
再び降りかからんとする災いを阻止すべく、選ばれし冒険者達が今、
禁断の封印を解き魔道の扉を開けようとしていた。

感想

久々の「ウィズ」が帰ってきました。エルミナージュに慣れていたせいか、
オートマッピングがDSの下画面に表示されていて、何度も無限に見れたエルミとは違い、
アイテム「魔法の地図」か呪文「マピック」を唱えないとマップが表示されない正統派ウィズ。

戸惑いましたが、入るお金がそこそこ大きく、300Gする「魔法の地図」を何個も買えますので、
マッピングについてはあまり悩む必要はありません。
回転床などがあればすぐに呪文回数が減るのは元祖そのままです。

敵の強さは従来通り。敵グラフィックはエルミナージュをプレイした人であれば、
ほとんど見たことがある敵グラが多いです。ただ、エルミでは簡単に倒せていたキャラが
このゲームでは全力でこちらを殺しに来ます。手応えありますよ。

教会の理不尽さもそのままに。

「囁き　祈り　詠唱　念じなさい！」

で、私はさっそく1人ロストしました・・・（笑）。なんという理不尽・・。

敵のパラメーターや獲得経験値・お金が本家に近い数値で落ち着いたことで
冒険のバランスが良くなっています（理不尽さは本家そのまま）。

ダンジョンは以下の5つがあり、それぞれの属性のモンスターが出現します。

・貪狼の咆吼（木）
・紫微の帝座（土）
・狡猾なる破軍（水）
・地劫の業火（火）
・七殺の秘匿（金）

PSP版の追加要素として、クリア後にEXダンジョン“導師の宮殿”が出現します。

ダンジョン内部のちょっとした怖さ

ダンジョン内部は「コツ・・コツ・・」と、歩くたびに靴音がします。
暗い迷宮の中を自分たちだけで歩いている臨場感MAXで、これはかなりすごいです。
イヤホンをするとさらに怖い！

ダンジョン内を歩いていると、たまに後ろのほうから

「ガチャリ」

という、ドアを閉めたような音が遠くからするのが怖すぎる！
夜中に1人でプレイしてたら振り向いちゃったじゃないか！ホラーゲームじゃないよねこれ！？
さらに

「うわー！」
「キャー！」

という、他の冒険者の叫び声が遠くからする場合があり、これも怖い！
この迷宮は本当にやばいぞということを「音」で表現してくれています。
他の人の声とか、いかにも自分たち以外の何者かが闊歩している臨場感を出す音って
ありそうでなかったですよね。

この迷宮に潜っているのは自分たちだけではない。今、この瞬間にも何人もの冒険者がいて、
それらが戦っているという感覚を味わえることで、迷宮探索がさらに味のあるものに進化しました。
気を抜いているとすぐにシュートで下の階に落とされ、あたふたしながら
上階への階段を見つけたときの安堵感・・まさしく本家ウィザードリィそのものです。


久々にプレイする正統派ウィザードリィ。
エルミナージュ以来、ハマるダンジョンゲーができました。
今風にアレンジされてはいますが、そこには紛れもなく、冒険者を理不尽に死へと追いやる
魔の迷宮が口を開けて待っていました・・。

手応えは抜群です。おすすめします。

ゲーム情報

・開発元：スターフィッシュ・エスデイ
・配信開始日：2013年2月20日
・ダウンロード容量：58MB
※ダウンロード容量の詳細については最新の“Storeについて”をご確認ください。
・ゲームのセーブデータ保存に必要な容量：128KB以上
・プレイ人数：1人

ウィザードリィ エンパイアIII ～覇王の系譜～
（プレイステーション® オフィシャルサイト）