意味がわかると怖い話 「知らない女~DVD」 全50話
全50話となっております。
一度に読むのもよし、後でゆっくり読むのもよし。まずは考えて読んでみてください。
もくじつきで、お好きな話にジャンプできるようになっています。
その他の怖い話・都市伝説系まとめは、カテゴリ 怖い話からお願いします。
なお、今回途中からご紹介している「サイコパス判定診断」ですが、
この判定に科学的根拠は一切ありません。あくまで読み物としてお楽しみください。
ここに書いてあるお話はすべてフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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ひいばあちゃんの話
知らない女
視聴者
生まれ変わり
剣道部
兄貴
にらめっこ
僕の両親
ヒッチハイク
排水口
最期の言葉
針路変更
もうておくれ
先輩のKさん
母の携帯
テレビを見ていた
サイコパス判定診断1「虐待」
サイコパス判定診断2「崖」
サイコパス判定診断3「エレベーター」
サイコパス判定診断4「倒産」
サイコパス判定診断5「バス停」
サイコパス判定診断6「目撃」
サイコパス判定診断7「ペット」
サイコパス判定診断8「車」
サイコパス判定診断9「肖像画」
サイコパス判定診断10「浮気」
キャンプファイヤー
心霊現象
腰の曲がったばあちゃん
体
ヨモギ餅
有毒ガス
歌
私のこと愛してる?
スイカ
親戚の娘
ある夏の家族旅行
アパートを借りていた学生時代
終わらない会話
銀行にやって来た紳士
彼女からの電話
とある病院での出来事
買い物客
元カノ
K美の話
真奈美
別荘地での電話
デパートのトイレ
リズム
DVD
知らない女
視聴者
生まれ変わり
剣道部
兄貴
にらめっこ
僕の両親
ヒッチハイク
排水口
最期の言葉
針路変更
もうておくれ
先輩のKさん
母の携帯
テレビを見ていた
サイコパス判定診断1「虐待」
サイコパス判定診断2「崖」
サイコパス判定診断3「エレベーター」
サイコパス判定診断4「倒産」
サイコパス判定診断5「バス停」
サイコパス判定診断6「目撃」
サイコパス判定診断7「ペット」
サイコパス判定診断8「車」
サイコパス判定診断9「肖像画」
サイコパス判定診断10「浮気」
キャンプファイヤー
心霊現象
腰の曲がったばあちゃん
体
ヨモギ餅
有毒ガス
歌
私のこと愛してる?
スイカ
親戚の娘
ある夏の家族旅行
アパートを借りていた学生時代
終わらない会話
銀行にやって来た紳士
彼女からの電話
とある病院での出来事
買い物客
元カノ
K美の話
真奈美
別荘地での電話
デパートのトイレ
リズム
DVD
ひいばあちゃんの話
俺が子どものとき、ひいばあちゃんが言った。
大正五年生まれのウメばあちゃんだ。
生まれてすぐにお父さん(源次郎さんという名前だ)が失踪して苦労したらしい。
お母さん、つまり俺から見たらひいひいばあちゃんにあたるヤスばあちゃんは、
気が強くて、世間から爪弾きにされていたらしい。
「あたしたちはほんといろいろ嫌がらせされたねえ。ずいぶんひどいことも言われたし」
「どんなこと?」
「おっかさんが嘘つきだとか、自分の亭主を○したんだろうとか。
もちろん、あたしゃそんなこと信じてないよ。おっかさんはやさしい人だったよ」
「ふうん、ずいぶんひどいことを言われたんだねえ」
「そうさ、あいつら何にも知らないくせに、おっかさんのことを人○しだなんて。
どれ、おまえに見せてやろう。あたしのおとっさんはね、大陸に行ってたのさ」
そう言って、古い便箋を取りだしてきた。そこにはこう書いてあった。
「ヤス、ウメ。突然いなくなってしまって済まない。実は今、大陸にいる。
詳しくは言えないが、お国の仕事だ。
いま、おまえたちも知っているとおり、第一次世界大戦の真っ最中だ。
私は国の仕事で大陸の情勢を調べなければならない。危険な任務だ。
もしかしたら生きては帰れないかもしれない。
もし私が帰れなくても、おまえたちは強く、しっかり生きていきなさい。
ヤス、ウメのことを頼む。
大正七年一月」
「あたしも大人になったころだね、どうかしてたんだろうね、
おっかさんに、本当はおっかさんがおとっさんを○したのかって聞いたんだ。
そうしたら、おっかさんがこの便箋を見せてくれてね。
お国の仕事だから、いままでおまえには言えなかったけど
おとっさんは○んだとしても国のために○んだんだよ、って言って」
【解説】
源次郎さんは、なぜ現在の戦争が「第一次」とわかったのだろうか……。
知らない女
男は一週間振りに出張から家に帰ってきた。
出張前の掃除は必ず怠らないので、さっぱりとして気持ちいい帰宅。
男はシャワーを浴び、つまみを食べながらビールを飲む。
眠くなった男は寝室へ行き、部屋の明かりをつけようとスイッチに手をかけた。
「カチッカチッ」
あれ?電球切れたのか?部屋の明かりはつかなかった。
久しぶりの寝室に漂う緊張感に身を震わせ、ベッドに滑り込んだ。
午前2時、ケータイの着信音が突然鳴り出した。
「あなたの家に行ったら知らない女の人がいて……」
「ゆみこ?何言ってるの?」
男は彼女の言葉に心臓はバクバク鳴った。
……心当たりはある。浮気を認めて謝るか、言い訳を考えるか。
いや待て、まだ決断のときじゃない。
母親かもしれないし、もしかしたら管理人さんかも。
なんで管理人さん!?
あのおばちゃんが僕の不在を狙って部屋に入り何をしたんだ?
それはそれで怖いよ!
とりあえずシラを切り、適当に彼女の話に合わせながら状況を判断しよう……。
「で、何?」
「○した。ベッドの下に置いといたから」
【解説】
知らない女の人(おそらく浮気相手)は奥さんに見つかり○された。
そしていま、その○体がベッドの下にある。
視聴者
昔俺が、動画サイトでライブ中継しながら
いわゆる心霊スポットに探検しに行ってたときの話だ。
夏に実家に帰省したとき、ふもとの港町にある
廃業した鮮魚加工工場が心霊スポットだと聞いた。
過去にマグロ切り包丁で事件があったいわくつきの場所だとかで、
即準備して出かけた。
何事もなく中をあらかた探検し終わり、
いよいよ事件があった部屋のドアが見えたとき
視聴者の一人が
「ヤバい、逃げろ!」
ってコメントしてきた。自分は霊感がまったくないから
「逃げねーよw」
ってゲラゲラ笑ったんだが、くらっと一瞬立ちくらみがして、
お? マジか? ってライブ映像確認したけど何も映ってない。
そしたらその後のコメントがほとんど
「ヤバい」
「逃げろ」
で埋め尽くされてく。
さすがに何かあるかと映像見るけど異常はない。
でも、そこでハッと気づいたのよ。
もう、後は一目散に逃げた。実家は高台にあるんだけど全力でかけ上がった。
息を切らしながら、その場にへたりこんだのを覚えてる。
あのとき逃げなかったら命を落としていたかもと考えると
危険を教えてくれた視聴者には感謝してもしきれないよ。
【解説】
「立ち眩み→地震」 視聴者は地震で津波が来ることを予見して
「ヤバい」「逃げろ」で埋めつくされていた
生まれ変わり
あるカナヅチの男がエーゲ海で今まさに溺れ○のうとしていた。
「ああ、神様! こんなに苦しい○に方をするのなら、俺は海の生き物に生まれたかった!
どうか来世では海の生き物に生まれ変わらせてくれ!」
すると神は言った。
「よかろう。来世はわが聖獣として生まれ変わらせてやろう」
男は溺れ○に、生まれ変わった。そして絶望した。
【解説】
エーゲ海はギリシャ神話に登場するので、ここで出てきた神はポセイドン。
ポセイドンの聖獣はイルカである。
なお、イルカは捕食されるか自ら陸に打ち上がらないかぎり、衰弱して最後は溺○すると言われている。男は再び溺れ○ぬ予定なのだ。
剣道部
放課後、友人が部活終わるのを待っていたんだが、いつもより1時間も遅く終わってきた。
友人は
「ごめん。剣道部のけいこをやってたもんで」
と言った。
翌日、一人の女子剣道部員が屋上から飛び降りた。
【解説】
剣道部の“けいこ”を「やってた」もんで。おそらくイジメだろう。
兄貴
私は身体が弱く、華奢なのもあってか小さいころから、兄貴2人から過保護にされてる。夜、一人で出かけようとすると、変な男にナンパされないように見守るためか、仕事を終えたどちらかの兄貴が
「俺も行く!」
と言ってついて来る。お陰で友だちとかに彼氏だと間違われる。あと、友だちと夜遊びに行ったときは、絶対に兄貴たちが寝ないで待ってる。
兄貴たちに今年の夏に着る予定の水着を見せたときも、足の付け根の食いこみが深過ぎるからもっとおとなしいのにしろって言われたり。でも、車のこととか色んなことを教えてくれる。
この前、私の部屋にゴキちゃんが出てきたときも、真夜中にも関わらず、始末しに起きてくれた。イイ兄貴たちだ。
兄貴たちには言わないけれど、彼氏にしたい理想の人は兄貴たちだ。
いまのところ兄貴たちを超えるような男の人には出会ったことがない。
いまでも仲が良くて、たまに私たち3人兄弟で銭湯に行って兄貴たちに背中を流してもらってます。
【解説】
「兄弟」ということは語り手も男……。
にらめっこ
あるところに、にらめっこ好きの神様がいました。
神様は、とある一方的なカップルの前に現れ、にらめっこをして勝ったほうに
どんな願いでも一つだけ叶えると約束しました。
それを聞いたカップルは喜んで各々、異なる願いごとを神様に告げてにらめっこを始めました。
しかし開始早々、極度のストレスからなのか、男のほうが心臓発作で亡くなってしまいました。
それ以来、女のほうは決して笑わなくなりました。
彼女の願いは叶えられたが、こんなことが起こってはもう笑える訳がない。
【解説】
女の願い事「男が○にますように」
男の願い事「いつまでも一緒にいられますように」
お互いに相手の願いごとを聞いていて、男はショック○ぬ。
→ 男が○んでしまったから女が負ける(笑う)と、ずっと一緒=女も○ぬ
→ 女はもう笑うことが許されない。
僕の両親
僕の家族は両親と弟2人の5人家族です。
両親は僕たちのために毎日寝る間も惜しんで仕事をしてくれています。
ある日、両親が仕事帰りに○されました。
場所は違うけど撲○という方法です。
母の横には僕たちの晩ご飯が転がっていました。
帰ってそれを食べようとしたけど、あまりの悲しさに僕だけは食べることができませんでした。
次の日、弟2人が泡を噴いて○んでいました。
なぜ僕の家族が○されるのか考えてもわからない……。
わかるのは、犯人が大家だということだ。
僕も見つかり次第、○されるのでしょう。
【解説】
「僕」→「ゴキブリ」
ヒッチハイク
「やれやれ、乗せてもらえて助かりました」
青年はナップザックを背中から降ろして、
エアコンの効いたパトカーのハンドルを握っている、保安官の隣の助手席に乗り込んだ。
「まさかパトカーをヒッチハイクしたからって、逮捕されたりはしないですよね?」
「今日はな」
保安官が答えた。
「それほど暇じゃないんだ」
青年はほっとしたように笑みを浮かべた。
そしてナップザックからチョコレートバーを取り出すと、
それをパキンとふたつに割って、保安官に差し出した。
「いや、結構」
アクセルを踏みこみながら、保安官が答えた。
「誰かを追跡でもしているんですか?」
「ついさっき、ファーストナショナル銀行が4人組の強盗に襲われてな。黒いセダンで逃走したんだ」
「えっ」
ヒッチハイカーは驚いた。
「ほんの10分前に黒いセダンをみましたよ。それも4人の男が乗っていました。
もう少しで轢かれるところでしたよ。1時間も待って、ようやく通りかかった車だったのに。
でも、その車は左に曲がって西に向かいましたよ。北じゃなくて」
それを聞いた保安官は急ブレーキをかけて、車をUターンさせた。
青年はオレンジの皮をむき始めたが、皮はきちんと紙袋に入れていた。
「今日は日陰でも摂氏30度近くはあるだろう」
「そうでしょうね」
ヒッチハイカーも頷いた。
「あれ、曲がり角を通り過ぎましたよ。どこに向かっているんです?」
「警察署さ」
保安官がぶっきらぼうに答えた。
【解説】
日陰でも摂氏30度近くはあるのに、1時間近くパトカーを待っていた青年。
そのリュックに入っていたチョコレートバーが溶けていない。
つまり青年の言っていることはウソ。
排水口
俺はいわゆる野球留学ってやつで高校から1人暮らしをしてるんだが、
カーチャンのありがたみが分かるわ。
飯も洗濯も面倒だが1番ツラいのは掃除だな……。
風呂場の排水溝ってなんであんなすぐ詰まるんだ……orz
【解説】
野球部なら坊主のはず。なら、排水口に詰まっているのはいったい……?
最期の言葉
ある所に箱入り娘の女の子がいました。
彼女は20歳、大学2年生。両親のしつけが厳しく門限は夜8時でした。
そんなある日、彼女の元にパーティーの誘いが来ました。
こっそり両親の目を盗み、彼女はパーティーに参加しました。
そこで彼女は1人の男性と出会いました。
彼女「このお酒美味しい」
彼「うん、何杯でもいける」
彼「ドライブ行かない?」
彼女「うん、いいよ」
一方、夜8時になっても帰って来ない娘を不安に思い、両親は車で娘を捜しに行きました。
彼「うわぁー」
彼女「キャァー」
飲酒運転のため、彼の車は反対車線にはみ出し、対向車と正面衝突。
彼は即○、彼女は瀕○の状態。
看護師A「頑張って」
彼女「私はもうダメかもしれない。両親にごめんなさいと伝えて……」
そう言い残し彼女は息を引き取りました。
看護師B「ご両親に彼女の最期の言葉伝えたの?」
看護師A「それが……無理なのよ」
【解説】
正面衝突したのは両親の車。
針路変更
これはアメリカ海軍とカナダ当局との間で交わされた実際の無線の記録である。
カナダ 「衝突の危険あり、貴艦の針路を15度南に変更されたし」
アメリカ 「衝突の恐れあり、そちらの針路を15度北に変更されよ」
カナダ 「出来ない。衝突の恐れあり、そちらの針路を15度南へ変更せよ」
アメリカ 「こちらアメリカ海軍の軍艦の艦長である。もう一度くり返す。そちらの針路を変更せよ」
カナダ 「NO、それは不可能だ。もう一度くり返す。貴艦の針路を変更せよ」
アメリカ 「こちらは、アメリカ海軍太平洋艦隊最大級の航空母艦、エンタープライズである。
我々は駆逐艦8隻、巡洋艦4隻と多数の艦船を従えている。
我々はそちらの針路を15度北に変更するよう要求する。
もう一度くり返す。そちらが15度北に変進せよ。
我々の要求が容れられなければ、艦の安全のために対抗措置を取る用意がある」
カナダ 「エンタープライズ、こちら灯台である、どうぞ」
【解説】
怖いというか面白い話でもある。エンタープライズが船だと思って針路変更するように言っていた相手は灯台であった。とはいえ、このまま直進すればぶつかって沈没してしまうだろう。
もうておくれ
俺はどうしようもなく彼女にひかれていた。
……くり返し思い出す、彼女との思い出。
初めて告白したときの、はにかんだ笑顔。
夜景を見に行って指輪を渡したときは、涙を流して喜んだっけ。
7年間の思い出が頭を駆けめぐる。
だけど俺は彼女を裏切ってしまった。野心に負けて、社長の娘を選んだんだ。
彼女は思い出の場所に俺を呼び出した。
俺は、本当は彼女を一番愛してると伝えたかったけど、もはや何も言えなかった。
彼女は、 泣いてるような笑ってるような顔で、
「あなたと幸せになりたかった。でももうておくれだしね!」
そう言い残すと車を走らせた。
彼女の去ったあとは怖いくらいの静寂が訪れた。
【解説】
彼女にひかれていた。 → 車に轢かれていた。
「もうておくれだしね!」 → 「もう手遅れだ○ね!」
先輩のKさん
会社の同じ課に気になる人がいます。それは先輩のKさんです。
いつも清潔な印象で、課のみんなでキャンプに行ったとき、テントの設置に手間取っていたら
手際良くロープで固定してくれて頼りがいがあったし、お手製のシチューまで持参してきてくれた。
同僚の女の子がいなくなり、ライバルが減った今がチャンスだと思い、思い切って声をかけてみた。
「Kさんて、彼女とかいるんですか?」
するとKさんは困ったような笑顔で、
「あまり女性と直接話したりするのは苦手なんだ。休日はプラモみたいなパーツを並べて
好きなパーツを眺めてニヤニヤするのが好きなくらいだから。オタクっぽいだろ」
私は少し意外だったけど、ちょっと可愛いと思って微笑んだ。するとKさんは、
「そういえば、今日スカートなんだね。今まで気がつかなかったけど、すごいきれいな足だね」
そう言って微笑んだ。
【解説】
プラモみたいなパーツ → 人間の足
同僚の女の子がいなくなった → Kさんの毒牙にかかった
お手製のシチュー → おそらく同僚の女の子
次は自分が標的になっている。
電話
俺、実家暮らしなんだけどさ。さっき彼女に
「今夜会える?」
ってメールしようとして、間違って家にいるカーチャンに送っちまったわけwww
そしたら返信が
「ごめん。○○(俺の名前)さん。今夜は会えないの」
だってwww
「ちょ、お袋なにふざけてんの(笑)」
って送ったらすぐに返信がきて
「今どこ?」
「家だよ」
ってメールしたらなぜか電話かけてきやがんのwww
出てもすぐ切るし、かと思うとまた鳴るし、テラいやがらせwww
もしやカーチャン浮気してたのかwww
【解説】
家に侵入者がいて母親はすでに○されている。
侵入者は母親の携帯を使って何度も呼び出しをかけ、「俺」を探し出そうとしている。
テレビを見ていた
テレビを見ていた
右を見ると
壁が見えた
左を見ると
壁が見えた
後ろを見ると
壁が見えた
視線を戻すと
壁が見えた
【解説】
「視線を戻すと壁が見えた」 → テレビがなくなっている……。
サイコパス判定診断1「虐待」
ある少女は日ごろから自分の父親に虐待されていた。
それを見かねた学校の教師は、父親に会って虐待をやめるように説得しようとした。
だが父親は耳を貸さず、それどころか教師に殴りかかってきた。
少女は隙を見計らい、父親ではなく教師を刺した。
父親が○んだら虐待されずに済むのに、何故助けてくれるはずの教師を刺したのか。
【解説】
一般的な回答:「腐っても親である父を助けた」
サイコパスの回答:「自分の存在意義を奪われたくなかったから」
サイコパスは逆境の中に自分の存在意義を見出すとされている。
少女がサイコパスならば、虐待される自分と虐待する父親をセットにして考える。
少女にとっては、父親から虐待されているのではなく、
父親に「虐待してもらっている」という風に考えるのだ。
そんな少女にとっては虐待をやめさせる教師が邪魔になるので刺した。
サイコパス判定診断2「崖」
あなたが○さなければならない敵があなたの前で断崖にぶら下げられ、
棒のような物に掴まってようやく生きている。
敵を断崖の下に落とすとき、あなたはどうするか。
【解説】
一般的な回答:「棒を壊す」
サイコパスの回答:「指を1本ずつ離していく」
サイコパス判定診断3「エレベーター」
貴方は連続○人犯だ。
貴方は窓があるエレベーターでのみ人を○して逃げる。
それはなぜか。
【解説】
一般的な回答:「他人に見せようとした」
サイコパスの回答:「苦しがる姿を窓の外から見ようとした」
サイコパス判定診断4「倒産」
ある男性は小さな会社を経営していたが、事業に失敗して倒産してしまう。
新しく仕事に就き、前と変わらぬ収入を得て、会社が倒産したことを妻子に隠しつづけてきた。
しかし男性は妻子が会社が倒産したことを知りつつも、
自分を気遣って知らないふりをしていたことを知ってしまう。
その後、男性は家に火をつけて妻子を焼き○した。
せっかく自分のことを気遣ってくれた妻子を、何故○してしまったのか?
【解説】
一般的な回答:「自分が馬鹿にされてるような感じがしたから」
「会社が倒産したことがバレてショックだったから」
サイコパスの回答:「妻子が社長の妻子じゃなくなったから」
男性にとって必要だったのは、自分を思いやる妻子ではなく「社長である自分の妻子」だった。
しかし会社が倒産したことがばれ、妻子は自分を社長として見なくなってしまった。
なのでこの男性は「社長の妻子」ではなくなった妻子を○した。
この男にとって妻子とは肩書と同等だったのだ。
サイコパス判定診断5「バス停」
嵐の中、バス停に「具合の悪い老人」と「好みの異性」と「親友」がいました。
あなたは2人乗り用の車に乗っています。誰を乗せますか?
【解説】
一般的な回答:「老人、異性、親友」
サイコパスの回答:「老人と親友を車に乗せ、自分はバス停で異性を暴行する」
サイコパス判定診断6「目撃」
あなたは眠れず、自宅マンションのバルコニーに出た。
すると、男が女を刺し○していたのを目撃する。
その姿を見てあわてて通報しようと携帯を手にしたとき、その男と目が合ってしまった。
その男はあなたのほうを指して、その手を一定の動きで動かした。
どのような意味があるのか?
【解説】
一般的な回答:「次はお前だ」「警察に通報するな」
サイコパスの回答:「自分がいる階数を数えようとしている」
サイコパス判定診断7「ペット」
あなたはある人を恨んでいます。
その人の家に忍びこみ、その人を○しました。
そして、無関係な子どもとペットも○しました。何故か。
【解説】
一般的な回答:「現場を見られたから、犬が吠えると面倒だから」
サイコパスの回答:「あの世で再会させてあげようとした」
サイコパス判定診断8「車」
貴方は街中で突発的に人を○した。
その時間帯は普段交通が稀だが、折りあいが悪く1台の車が通りかかった。
異常を察した運転手が降りて近寄ってきた。
貴方は車内に人がいないのを見ると、その運転手を○した。何故か。
【解説】
一般的な回答:「運転手に見られてしまったから、口封じのため」
サイコパスの回答:「車を使って逃げるため」
サイコパス判定診断9「肖像画」
あなたは戦時中に負傷した軍人の肖像画を見ています。
その軍人が怪我をしているのは体のどの部分ですか?
2つ答えてください。
【解説】
一般的な回答:「頭、腕、足」
サイコパスの回答:「目、左胸(心臓)」
サイコパス判定診断10「浮気」
ある女性が街中を歩いていると、自分の彼氏が見知らぬ女性を車に乗せ、
自分専用のシートに座らせているところを目撃した。
その後、女性は彼氏の車を燃やしたが、その表情に怒りはなく穏やかな様子だった。
何故女性の表情はこんなにも穏やかだったのか?
【解説】
一般的な回答:「浮気に対する復讐を果たせて清々したから」
サイコパスの回答:「自分のテリトリーを守れたから」
サイコパス特有の「自分の所有物に対する防衛本能」がある。
思い、人、物などさまざまだが、この場合は「彼氏=所有物」になるので
所有物(彼氏)の隣に別の人間が近づいたので、車を燃やすことで痕跡自体を消した。
自分の所有物(彼氏)に対する防衛を果たした彼女は穏やかになったのだ。
キャンプファイヤー
僕は、いじめられていた。
キャンプに誘われ、楽しそうだったから
「行く」
と言った。
俺はキャンプを、楽しんだ。
キャンプファイヤーから高い音が聞こえるが、俺は気に止めなかった。
俺は、無事に帰宅した。
【解説】
一人称が途中から「僕」から「俺」に変わっているのがお分かりだろうか。
そう、「僕」はいじめの末にキャンプファイヤーで○されたのだ。
高い音が聞こえるのは「僕」が悲鳴を上げていたためである。
心霊現象
最近、うちでは心霊現象的なものが起こる。
本当に些細なことなのだが足音が聞こえたり、朝起きると家の物が少し動いている気がする。
友だちには「気のせいだ」と言われた。
だが、やはり気になるため、家に防犯カメラを設置した。
それから毎日、外出後や朝起きたら防犯カメラをチェックするようにした。
が、まったく物は動いてなかった。でもそれだけで安心してはならない。
よく、「家の中に潜んでいる」というのも聞いたことがある。
なので、家の隅々まで探すことにした。
初めに押入れを探した。が、人なんていない。
その他にも タンス、風呂、トイレも探した。やはり何もいない。
ふと鏡の前に立って鏡を見てみた。まあ当たり前だが人らしきものは見当たらない。
「……もしかして、屋根裏?」と思い、ゾクゾクしながら屋根裏も探してみた。
……いなかった。
やはり気のせいか……防犯カメラ代を無駄にした。
そしてそれから引っ越すまでそんなことが続いた。
【解説】
鏡の前に立っているのに人らしきものが見当たらないのはおかしい。
普通は自分の姿が映る。よってこの家には何かがある。
腰の曲がったばあちゃん
俺が去年某洋楽バンドのライブに行ったときの帰りの話。
俺と友だち2人(仮にA・Bとする)の計3人で行って、
ライブ終了後、テンション最高潮で帰ってたんだよ。
そしたらAが後ろから誰かに肩を叩かれたんだ。
振りかえると、80才くらいの背の小さい腰の曲がったばあちゃんが立ってたんだよ。
何かな、道に迷ったりでもしたのかな?
とか色々思いを巡らしてたら、そのばあちゃんはこう言った。
「私、○にそうに見えます?」
って。
一瞬「は?」ってなったんだが、なんかばあちゃんの目が虚ろですごく怖くなって
返事もしないでその場を去ったんだ。
しばらく歩いてから、みんなで
俺「怖っ何あれwww」
B「お化けかと思ったぜwww」
A「俺、肩叩かれたとき、逆ナンかと思ったぜwww」
俺・B「ねーよwww」
とか半ば笑い話的に話をしてたんだよ。
だけど、話してる途中で気づいちゃったんだよ。
【解説】
「小さい腰の曲がったばあちゃん」が、なぜ若者の肩を叩けたのだろうか……?
体
私には8年前から体のある部分が無い。
でも私はなにも不安はない。私は両足で歩き、朝起きたら両手で顔を洗う。
そしてものは目で見て、話は耳で聞く。なに一つ不自由がないのに……。
周りの人間は私の実体を知ると
「あり得ない!あなたに自由は一つもない!かわいそう!」
などと言い放つ。このせいで私は親友や彼女と呼べる人間はいない。
別にわからないやつは放っておけばいい……。
さて明日も仕事だからそろそろ寝るとしようか。
【解説】
これは実際に語り手の体の一部がないという話ではなく、
「体」という漢字のある部分がないというヒッカケ。つまり「休」みがない。
ヨモギ餅
戸棚にあったヨモギ餅をかじってからパッケージを見たら
こう書いてあった。
「豆大福」
【解説】
豆大福がカビていて、ヨモギ餅のようになっていた。
有毒ガス
ある山のふもとにある町では、火山活動の影響で稀に有毒ガスが噴出することがあった。
有毒ガスは空気より重いため、町外れの窪地に溜まる。
過去に何人もの人がその窪地で命を落としていたため、
町では有毒ガスの噴出が観測されると鐘を鳴らすのが慣わしとなっていた。
そんなある日、鐘が鳴らされると、ある婦人が血相をかえて町の護衛団を訪れた。
「私の娘がいない。知らずにあの窪地に行ってしまったのかもしれない」
護衛団が防護マスクをつけ出陣の準備をしていると、1人の老人が訪れた。
「鐘が鳴る前に、窪地に虫取り網と虫取りかごを持った子どもが走っていくのを見た」
護衛団は2人を救出すべく、窪地を懸命に捜索した。
結果、1人の遺体のみが発見された。
【解説】
この話には2つの解釈があり、
1、「私の娘がいない」と「窪地に虫取り網と虫取りかごを持った子どもが走っていくのを見た」
というのが同一人物であるという説。
2、「私の娘」「虫取り網を持った子ども」「虫取りかごを持った子ども」が全て別人物の場合。
護衛団は「虫取り網と虫取りかごを持った子ども」で1人と思いこみ、遭難者は合計2人だと早合点して、2人を救助した時点で捜索を打ち切ってしまった。
歌
私は数年前に事故で障害を持った。
知り合いも見舞いに来て励ましてくれた。が、1ヶ月ぐらい酷く落ち込んだ。
そんな私を救ったのは歌だった。歌は私の唯一の得意なものであり生きがいだった。
それから毎日歌った。朝も昼も夜も、毎日毎日、だって私の得意分野だもの!
色んな人に歌って聞かせた。友だちは泣いた。お母さんも泣いた。
「元気そうで良かった…」
だって!少し照れる。
その後、単身赴任していたお父さんにも聞かせてあげた。するとお父さんの顔が歪んだ。
そしてお父さんは走って部屋を出て行った。ドアは勢いよく閉めた、と思う。
【解説】
これには2つの説がある。
1、「ドアは勢いよく閉めた、と思う」のくだりから、
語り手の女性は事故で耳が聞こえなくなったという説。
2、お父さんは単身赴任しているのに、どうして「顔が歪んだ」のを見ることができたのか?
また、「元気そうで良かった…」と母が言っていることから、女性はもう○んでいて、
そのことに気づかないまま母や父の元へ現れ歌ったという説。
私のこと愛してる?
新婚初夜。
ベッドで妻が夫に聞いた。
「ねえあなた、わたしのこと愛してる?」
夫はほほ笑みながら答えた。
「もちろん愛してるさ」
やがて2人のあいだには娘が1人生まれた。
その娘の7歳の誕生日。娘が父親に聞いた。
「ねえパパ、あたしのことアイシテル?」
父親はほほ笑みながら答えた。
「もちろんアイシテルよ」
「ママのこともアイシテルんでしょ?」
娘はさらに聞いた。
「ああ、もちろんママのことも愛してる」
「あたしとママなら、どっちをいっぱいアイシテルの?」
「難しいね」
父親は少し考えてから、やはりほほ笑んで答えた。
「たぶん、ママの場合とは意味が違っているんだよ」
「よくわかんない」
「まだわからなくていいのさ。さあ、ママにケーキお供えしてこよう」
10年後。
取り調べ室で、まだ若い刑事が男にこう聞いた。
「……で、結局なぜあんなことをしたんだ?」
男はしばらくうつむいたまま押し黙ったあと、ゆっくりとほほ笑みながら答えた。
「……意味が違っていたんです。前と同じように。それだけです」
1年後。男の娘とごく短いあいだだけ交際していた少年が、
新しい恋人の少女からふいにこう聞かれた。
「ねえ、あたしのこと愛してる?」
少年は青ざめた顔のまま、何ひとつ言葉を返さなかった。
【解説】
決まった回答はないが、「意味が違っていたんです」という父の言葉には4通りの解釈があるとされている。
1、「愛してる=DV」説
娘のことは「アイシテル」なので、その時点では暴力は無かったと考えられる。
しかし、ママは「愛してる」ので、夫にDVを受け○んでしまった。
そして10年後、娘のことも「愛してる」に変わり、父親に○されてしまった。
男の娘と短期間交際していた少年はそのことを知っているので、新たな恋人の「愛してる」に対しても青ざめた。
2、「愛してる=○んだ人への愛 アイシテル=生きている人への愛」説
娘はママと同様に愛してもらうために自○した。
刑事が「なぜあんなことをしたんだ?」というのは、父に対してではなく、娘の自○に対して言っている。
3、「愛してる=恋愛感情、で、アイシテル=家族愛」説
10年後、娘のことを「アイシテル」から「愛してる」と呼ぶ父。
この時点で娘に対して恋愛感情を持ってしまった父は、娘が少年と交際していることに嫉妬し、娘を○してしまい、逮捕された。
少年はそのことを知っているので、新しい恋人からの「愛してる?」に青ざめた。
4、「愛してる=恋愛感情=一生自分だけのものにする」説
ママは愛されたために父親に○された。
10年後、娘のことも「愛してる」になり、娘も父親に○された。
事情を知っている少年は、新しい恋人の「愛してる?」を聞いて自分も同じ道を辿るのかと思い、青ざめた。
スイカ
ある農家では、畑に忍びこんでスイカを食べてしまう奴がいるのに手を焼いていた。
いい対策はないかと知恵を絞った末、最高のアイデアを思いつき、看板を作って畑に貼り出した。
翌日スイカ泥棒が畑に来てみると、看板は次のように書いてあった。
「!!警告!! この畑に、青酸カリ入りのスイカ1個あり」
その翌日、農夫が畑に出てスイカを確認すると、はたして1つも盗られていなかった。
ただし、看板には次の文句が書き加えられていた。
「今は2個」
【解説】
当然だが、青酸カリ入りのスイカなんてものはない。
しかし、スイカ泥棒が「今は2個」と書き加えたことによって、
今度は農家側が青酸カリ入りのスイカがあるかもしれないと怯えることになった。
ウソだとしても出荷してしまったら大変なことになる。
結局、これらのスイカは全部捨てるしかなくなるのだ。
親戚の娘
うちの親戚に「山を持っている」という規模の金持ちがいるんです。
そこに娘さんが2人いるんですが、母親がこのうちの妹のほうをえらくいじめるんですよ。
いつも見てもほっぺにビンタの跡があったぐらいに。
その妹は養女だそうで、「父親がよそで作ってきた子」だとか、全くの赤の他人だとか、うわさは色々あったんだけど詳しいことはオレも知らなかった。
いじめもなかなか陰湿でさ、食事も一緒に取らさないぐらい。
母親とお姉さんが食べ終わるまで、じっと待たされてるんだ。
親戚が集まったときも、その妹はいつも怒鳴られてて、あんまり可哀想なんで、普段おとなしいオレが
「いいかげんにしろよ!」
て怒鳴っちゃったぐらい。そしたら親戚の何人かにギロッて睨まれてね。
相手が金持ちなもんだから、おこぼれ狙ってたんだろうな。あとでおふくろに
「まずかったかな?」
て言ってたら
「バカと貧乏は治らない病気だから仕方がないけど、下品だけはやせ我慢すりゃなんとかなる」
て言われた。こんなこと言ってられるのは、うちが祖父母の代で本家に不義理を働いて、ちょっと遠くに逃げてた状態だからなんだろうけどね。財産が譲られる順番は犬よりあとなわけ。
そんなわけでその妹は周囲に味方もいなくてさ、6才上のお姉さんがかばってやりゃいいのに、こいつがまたイヤな女で、母親に輪をかけて妹をいじめるんだ。
かなり美人なんだけど、台無しもいいとこ。
せめて父親が生きててくれたらよかったのに、妹が2才のときに車の事故で亡くなっててね。
なんでも、姉のほうを乗せているときに、ハンドル操作を間違って海にドボンしたらしい。
学校の先生とか役所の人も、なにせ相手が金持ちだから、かかわり合いにならないか媚をうるかの両極端で、頼りにならないんだ。
その妹が中学生の時にさ、おふくろがオレに
「今から貧乏がもっと凄い貧乏になるけど文句言うな」
て言い出してね。悩んだ末に引き取るつもりになって、その親戚の家に行ったんだ。
後から考えたら、うちは母子家庭で経済的に余裕がないし、年齢の近い異性がいる(オレ)から、この話がうまくいくわけないんだけどさ。
そのときはサンダーバードの隊員みたいな気分でお屋敷に乗りこんだんだ。
いや、オレは後をついていっただけなんだけど。
「○○ちゃん、いらないんでしょ。ちょーだい」
たしかこんな感じで切り出してたと思う。
言いかた考えたほうがいいんじゃないかと思ってたんだけど、相手の反応が予想外でね。
血相変えて
「あの子は渡せない」
って言うんだ。
そのあとは、おふくろと2人で別の部屋で話しこんでたんで、詳しいことはわからないんだけど、あのオバハンの泣きそうな顔は意外すぎたな。おふくろもそれ以来
「この話しは終わり」
って言って、何も言わなくなってしまった。普段はうるさいぐらいお喋りなんだけど。
それから5年ぐらいだったかな。妹が18のときに、母親と姉が事故で亡くなってね。
車の事故で海にドボン。父親のときと同じ。場所は違うけど。
母親は実はガンだったそうで、あと1年持つかどうかの状態だったそうだ。
事故の様子がね、これがどう見ても
「病気を苦にした母親が、子供を道連れに自○した」
ように見えるんだよ。いや、もちろん警察は事故として処理しちゃったよ。
地元の有力者に遠慮したのかなぁ?自○は恥っていうとこがあるから。
で、その財産はいじめられつづけてた妹に渡ることになったんだよ。親戚中大騒ぎだったよ。
そのときにちょっとヘンな話があってね。
遺産相続のさいに手続きしないといけないから、役所に戸籍とかの書類をもらいに行ったんだ。
そしたらね、戸籍にお姉さんが養子って書いてたんだ。
いじめられてた妹が本当の子どもで、お姉さんの方が養女だったの。
「逆じゃないですか?」
て役所で尋ねたんだけど、これで間違いないそうだ。養子縁組みの記録もちゃんと残ってるって。
「○○さん。これどういうことなんでしょう?」
て妹に聞かれてさ。実は薄々真相に気づいてたんだけど、何も言えなくてね。
「お母さんはキミを愛していたんだよ」
とでも言うべきだったのかなぁ?
みんなには真相がわかりましたか?
【解説】
つまり母親は、本当は妹を愛していた。
自分はもうすぐ○ぬが、周りには遺産目当ての人しかいない。
このまま遺産を相続しても、誰かに横取りされて終わりである。
なのでわざと妹に辛く当たって、遺産目当てではない、本当に可哀相だと言う理由で手を差し伸べてくれる人を探していた。
そのため、その母親は自分とおふくろが来たときに泣きそうになり、病気で○ぬ前に自○した。
自分とおふくろを一旦追い返したのは、自分が○ぬ前に養子として出してしまうと遺産が正しく相続されない可能性があったからと考えられる。
ある夏の家族旅行
ある夏、姉と母と自分と3人で旅行に行った。
旅先で親子3人、川の字になって就寝していたのだが、旅の興奮でどうにも眠れない。
そんなとき、横で胸をはだけさせて眠っている姉に気づいてしまった。
思春期真っ盛りの俺は途端にムラムラしてしまい、姉に気づかれぬよう、浴衣をずらした。
その姉の姿を写真にしておきたいという衝動に駆られ、電気をつけず、暗い中なんとかカメラをカバンから探し出し、写真を撮った。
旅行から帰った後日、現像を撮りに行く母を必○で止め、写真屋に行き、写真を受け取った。
すぐさま姉の写真を確認する。胸をはだけさせた姉が確かに写っていた。
が、その瞬間、僕は恐怖のあまり写真を破り捨てた。
そこには幽霊よりも恐い、姐の後ろからこちらを鬼のような形相で睨む母が写っていた。
【解説】
母は気づいていた…!
アパートを借りていた学生時代
アパートを借りていた学生時代。
夏休みということで実家に帰ることになった。戸締まりをしっかりして帰省した。
2ヶ月という長い夏休みも終わりに近づいたころ、アパートに帰ることにした。
その日はものすごく蒸し暑かった。夜、アパートに汗だくで帰宅した。
あぁ涼しい。
…あ。
【解説】
2ヶ月間、クーラーがつけっ放しだった。電気代はいったいいくらに…。
または、誰かが忍び込んでクーラーを使っていたという解釈もできるが前者のほうが現実的に怖い。
終わらない会話
最初の1人が退場させられると、円卓を囲んでいた彼の椅子もすぐさま片づけられ、4人になった僕たちの頭上からまた放送の声が流れる。
「会話を再開して下さい」
「…いつまでこんなことやらせんだよ!?」
最年長と見えるひげ面の男が叫んだ。
「予定では最後の1人になるまで続けさせていただくつもりです。では、はじめ」
しばしの沈黙のあと、僕の隣の眼鏡を掛けた男が言った。
「めちゃくちゃだ」
「誰だってそう思ってますよ」
僕は頷いた。
「世の中何が起こるか解らないって言うけど、こんな…」
若い神経質そうな女が爪を噛みながら呟く。
「何も、俺たちじゃなくたって良いだろう!?」
またひげ面が叫んだ。
「うるさいな!」
眼鏡が怒鳴る。
「みんなそう思ってんだよ!」
「よ、よして下さい!」
女が立ち上がり、必○に取りつくろった笑顔で取りなした。
「いつまでもこんなことやってられっかよ!!」
眼鏡は頭をかきむしった。ひげ面が僕の方を睨みつける。
「よぉ兄ちゃん、ずいぶん静かじゃねえか」
「彼は、」
眼鏡も冷ややかな視線を僕に向けてくる。
「なるべく余計なことを言わないようにして、私たちが脱落するのを待ってるんです」
釈明しようとしたが、何を言っても火に油を注ぐだけの気がした。
「…すいません」
気づいたのは頭を下げたあとだった。血の気が引いていくのが解った。
最初のときと同じブザーが部屋に鳴りひびく。
「い、いや!今のは…」
僕はスピーカーに向かって叫んだ。
引きずられながら僕が最後に見たのは、他の3人の同情と安堵の入りまじった笑みだった。
最初の男を見送りながら、自分もあんな顔をしていたのかなと僕は思った。
「はい、会話を再開して下さい」
【解説】
会話内容がすべてしりとりになっている。
予定では最後の1人になるまで続けるとのことなので、これからさらに2人脱落するまで続けられるのだろう。
銀行にやって来た紳士
ある紳士風の男が銀行にやってきて言った。
「100ドルほど貸して欲しいんだが」
「100ドル、でございますか?」
応対した行員は男を一瞥してから言った。
「100ドルという少額のご融資ですが、初めてのお客様でございますし、何か担保をお預かりすることになりますが、よろしゅうございますか?」
すると紳士は、少し考えてから言った。
「そうだな、僕のロールスロイスなんてどうだろう?」
「ロールスロイス!でございますか?」
「ああ、いま駐車場に停めてあるから一緒に見に行こう」
行員が半信半疑のまま紳士に同行すると、駐車場には最新型のロールスロイスが停めてあった。
行員は驚いて紳士に言った。
「あの…お客様、このお車でしたら30万ドルはご融資可能ですが」
「いや、100ドルでいいんだ」
紳士はそういうと、手続きを済ませ、車のキーと交換に100ドルを受け取って銀行を出て行った。
行員はロールスロイスを重役専用のガレージへ移動させ、厳重な監視の下に保管した。
6週間後、紳士が再び銀行を訪れた。紳士は100ドルと利息3ドルを支払い、キーを受け取ると、帰りぎわに微笑んで言った。
「6週間の旅行は最高だったよ」
【解説】
実際は賢い話なのだが、もしこれを現実にやったとしたら、ここまでの知恵を働かせた紳士の頭脳がむしろ怖い。いまどき、3ドルで6週間も停めさせてくれる駐車場はないということ。しかも厳重な警備とガレージつきで。
彼女からの電話
昨晩、飲みすぎたせいか、どうやら寝過ぎてしまったようだ。
しかし今日は代休で休み。
人が働いてるときに休みなんてちょっとした優越感を感じながら、
重たいまぶたをこすりテレビをつけた。
テレビに目を向けると、司会者と観客の
「それではそろそろお友達を…」
「え~」
といつものやりとりが行われていた。
「さて今日は何をしようかな…」
と独り言をつぶやいたときに不意に携帯が鳴る。どうやら彼女からの電話のようだ。
「もしもし…」
「あ、おはよう。今日、行きたいところがあるから、一緒に行ってもらっても良い?」
そう言えば、前にもラーメン屋に1人で入るのが恥ずかしいとか言って付きあわされたっけ。
その日は特に予定も無かったので、二つ返事でOKした。
「ありがとう。じゃあ、今晩部屋まで迎えに行くから待っててね」
そう言うと彼女は電話を切った。
しかし酷い二日酔いだ。先程起きたばかりだが、耐えきれず俺は再び横になった。
誰かが喋ってる声で目が覚める。どうやらテレビを点けたまま眠ってしまっていたようだ。
テレビでは午後のワイドショーがやっていた。その番組を見た途端に眠気が一気に吹き飛んだ。
どうやら今朝に大規模な列車事故があったようだ。しかも俺がいつも利用している路線だ。
「もし今日、休みでなかったら巻きこまれていたのでは…」
そう考えたら背中がゾッとする。テレビでは犠牲者の名前が読み上げられていた。
そして1人の名前を聞いたとき、全身の血が凍るような感覚を受けた。
彼女の名前がそこにあったのだ。
ひょっとしたら同姓同名かも。
俺は祈る様な気持ちで彼女の携帯に電話をかける。だが無情にも
「おかけになった電話番号は、現在電波の届かない場所にあるか…」
何度も何度もかけても彼女の携帯には繋がらない。全身に絶望が襲いかかる。
そんなときに携帯が鳴る。
「彼女からだ!」
俺は慌てて携帯に出る。しかし電話の向こうは彼女の妹だった。
「……もしもし……姉さん……○んじゃった……。
一番被害が酷かった一両目に乗ってたらしくて即○だったって……。」
その後、電話を切った俺は放心状態でしばらく動けなかった。
しかし冷静になるにつれ、彼女のことで頭が一杯になる。
昨日まであんなに元気だったのに。今日電話で話したのに。
今晩一緒に出かける約束をしたのに。
膝から崩れ落ちると、俺はたまらず号泣した。
【解説】
事故があったのは今朝。
しかし彼は、番組の友だち紹介のコーナーのときに起床している。
番組は昼からで、コーナーは遅くとも12:30過ぎ。
つまり彼女から電話があり、約束をしたのは午後ということになる。
今朝○んだはずの彼女は、今晩、彼をどこに連れていくというのだろうか。
とある病院での出来事
とある病院での夜中の出来事。
記録室で書き物をしていたらひょっこりと部屋を覗く気配がした。Aさん。
「どうしたの?Aさん」
声を失う手術をしたAさん、困ったように立っている。
「家に電話?何かあった?書類なら今書いてるよ?」
小指を立てたあと、額に手を当てて頭をゆらゆらさせている。
小指…女…女房。……気分悪い?
いま、Aさんに奥さんが付き添っていることを思い出した。
「奥さん、気分悪い?見に行ったほうがいい?」
Aさんがうなずいた。急いで○さんのいる部屋に走る。
部屋が見えたとき、部屋から息子さんが出てきて
「すいませんお袋が!」
と叫んだ。具合の悪そうな奥さんを息子さんと2人で病棟に移し、疲れによる貧血だろうということで、点滴をしてしばらく様子を見ることにした。
しばらくして様子が落ちついたのを見て、家に帰れるように奥さんと息子さんにAさんの診断書を渡した。同時に○さんが奥さんの不調を教えてくれたことも。
なんだか奥さんは泣いていて、息子さんは泣きそうだった。
迎えに来た車を見送って、つぶやいた。
「さよなら、Aさん」
【解説】
Aさんが自分の部屋に来ているのに、「Aさんのいる部屋へ走る」という表現はおかしい。
また、その後の文章での家族の様子から、Aさんは○んでしまっていると考えられる。
つまりAさんがいた部屋というのは霊安室で、書いた診断書は○亡診断書、そして迎えに来た車は霊柩車である。
○んだAさんが幽霊になって、妻の体調が悪いことを知らせに来たという話。
買い物客
スーパーで買い物していた男が、ドッグフードを2缶持ってレジへ行った。
キャッシャーが尋ねる。
「犬を飼ってらっしゃるのですか?」
「ええ、そうですよ」
「犬はどこですか?」
「家ですよ」
「申し訳ありません。犬を確認しないことにはドッグフードはお売りできないんですよ。規則なんです」
次の日、その男はキャットフードを持ってレジに並んだ。
「猫も飼ってらっしゃるんですか?」
「ええ、でも家に置いてきてますけど」
「申し訳ありません。猫を確認しないことにはお売りできないんです。規則なんですよ」
また次の日、その男は紙袋を持ってレジに並び、キャッシャーに言った。
「ちょっとこの紙袋に手を入れてみてくれないか?」
「何かしら、温かくて軟らかいものが触れたわ」
「今日はトイレットペーパーを買いに来たんだ」
【解説】
男は「このスーパーでは、何か買うときは実際にそれが必要なものを確認させないと売ってもらえない」と勘違いした。
トイレットペーパーが必要な「温かいもの」といえば…?
元カノ
彼女とショッピングで街を歩いていたら、前から小さな女の子の手を引いた女性が歩いてきた。
近づいてきてそれが誰だか気づいた…俺が3年前まで付き合ってた女だ。
そして、いま思えばひどい振りかたをして別れた。
元カノは俺にニッコリ微笑んで会釈してきたので、彼女が
「誰?」
と怪訝そうな顔をする。俺は咄嗟に
「前ウチの会社にいた○○さんだよ。いやあ久しぶりだねえ」
と言った(これは嘘じゃない)。彼女は
「そうなんですか、こんにちは」
と言って気を利かせたのか、
「ちょっとあそこの洋服見てくるね」
と言ってその場を離れた。
「やあ…久しぶりだね。結婚したんだ…」
「ええ、貴方に振られちゃったから、1年前にね…。こんな私でも良いって言ってくれる人がいたのよ」
「こんな私なんて言うなよ…。君は充分魅力的だし…俺が未熟だっただけで」
「もう、そんなこと言わないで。でもこんな私が結婚できるなんて本当に思っていなかったのよ」
「そう?あ、いや…ゴメン、子どもの前でこんな話しちゃって」
「いいのよ、でも可愛いでしょ?だから私とーっても幸せなの」
「ああ、そうだね。いまの君は本当に幸せそうだ…安心したよ」
「本当にそう思う?」
元カノ(今は人妻だけど)はそう言うと、フフフと微笑んで小さな声で
「じゃまたね」
と言って去って行った。
彼女が戻ってきて
「綺麗な人ね…ひょっとして昔好きだったとか?」
と言って俺を試すような目で見た。
「何馬鹿なこと言ってんの」
俺は努めて冷静にそう言って、彼女の手を握った。
【解説】
元カノと別れたのが3年前。小さな女の子の手を引いて歩いてきたという描写から、歩けるほどの女の子がいるとしたら、現在の夫との子どもではなく、「俺」との子どもである。
K美の話
ねぇねぇ受付のK美の話聞いた?
「絶対幸せにする 君を離さない 一生一緒にいて欲しい」
ついこの前、こうプロポーズしてくれた彼が自宅のマンション屋上から投身自○をしたんだって。しかも、それは彼女がプロポーズをOKした次の日のことだったんだって。
でさ、その一週間後に彼女は自分の手首を鉈で切り落としたらしくてさぁ。
彼女、そんな自○方法を選ぶなんてよほどショックだったんだろーねぇ。
手首は繋がらなかったらしいけど、命は助かって良かったよね。
【解説】
○後、彼は幽霊となっても彼女の手を離さなかった。
真奈美
一人っ子の私は、両親にとても愛されながら育ってきた。
特に母は私を可愛がり、 私が何か失敗をしたり、ちょっとした悪さをしたりしても怒ったりせず、ニコッと笑って許してくれた。
親としては少し甘いのかもしれないが、私はそんな母が大好きだった。
ある日、学校から帰って来てリビングでテレビを見ていると、電話が鳴った。母からだった。
「真奈美、いまスーパーに買い物に来てるんだけど、冷蔵庫にニンジンがあるか、ちょっと見てくれる?」
私は
「ちょっと待ってね」
と言いながら、キッチンに向かった。そして冷蔵庫を開けようとした時、あるモノが目に留まった。
冷蔵庫の上に置かれた一冊の手帳。
あれ?と思いながら、私は冷蔵庫を開け、ニンジンがあるかないか確認して母に伝えた。
電話を切ったあと、私は、そっとその手帳を手に取った。
手帳は、母が昔から肌身離さず持ち歩いている物で、ずいぶんボロボロだった。
私は小さいころから、この手帳のことが気になっていた。
何をしても笑って許してくれた母。でも覚えている。
私が何か失敗や悪さをするたびに、母がこの手帳にサラサラと何か書いていたのを。
そしてそれは今も…私はずっと、何を書いているのか知りたかった。
好奇心に支配された私は、罪悪感など微塵も感じずに、パッと手帳を開いた。
無作為に開いた手帳、その真ん中の方のページ、そこにはこう書かれていた。
「今日の真奈美 -3点 残り168点」
【解説】
0点になったら○すという意味。ただし、初期点数は不明だが+に加点されている可能性もあるので、良い行いを続ければ○されることはないかもしれない。
別荘地での電話
「それにしても、あなたS君と付き合い始めたってだけで他の女を敵に回してるっていうのに…ちょっとは自覚持ちなさいよ」
「あはは、この連休は彼と別荘地で2人きりなんて、皆にバレたら○されるかもね」
「まったくもう…」
「しかも避暑地だから、夏が過ぎたらもう誰もいないの!いいよぉ、2人だけの世界って感じ?」
「もうシーズンオフみたいね、うるさいくらい鈴虫が鳴いてるのが聞こえてるわよ」
「あ、聞こえる?そうなのよ、そっちはまだでしょ?ここはもう秋よ」
「まぁね…ところで、変な人とか熊とか気をつけなさいよ」
「大丈夫だって、携帯も通じるし」
「あ、ちょっとまって背中かゆい…ごめん、片手包丁でふさがってるの」
「ごめん、これから料理するところだった?」
「まぁそんなところかな、いいの、もう半分は済んだから」
「忙しいときに電話しちゃってごめんね、なんか彼の帰りが遅いから寂しくなっちゃって」
「いいのいいの、じゃまた後でね」
【解説】
「他の女を敵に回してるっていうのに…」これは自分のこと。
彼女はこれからS君と付き合っている友人を○しに行くところなのだ。
「鈴虫が鳴いてる」と言っているが、電話では鈴虫の声は周波数が高いため電話では聞こえない。
つまり、この友人は実際に鈴虫の鳴き声が聞こえるところ、別荘の近くから電話をかけてきている。
さらに「半分済んだ」ということは、もうS君は○されている。
「じゃまた後でね」という言葉から、彼女もこれから○される。
デパートのトイレ
この前さ、買い物中急に腹が痛くなって、デパートのトイレに駆けこんだんだ。
そしたら、トイレの個室をノックしてドア開けるような音がしてさ。
端から順番に入っているやついないか確認してるみたいなんだよ。
俺一番奥の個室にいてさ。すぐ隣の個室まで調べ終わって巡回の警備員かぁ、なんか恥ずかしいなぁとか思いながらノックされるの待ってたら全然ノックされなくてさ。
あれ?っと思ったら急にトイレが薄暗くなって、あぁ気づかれずに電気消されちゃったかなっと思って、出すもん出して個室から出たら、電気なんて消えてなかったんだよね。
さすがに怖くなって手も洗わずに走って逃げたんだけど、俺、もうデパートのトイレ入れないわ。
【解説】
電気が消えてないのに薄暗くなったということは
上から覗かれていた…!
リズム
俺こないだ、終電逃したから仕方なくファミレス行って本読んでたんだ。
そしたら貧乏ゆすりが目に入ったんだよね。
最初は気にしないで本読んでたんだけど、そういうのって一回目意識すると気になるじゃん。
そんで見てみたら、結構かわいいけど暗い感じの女が彼氏(多分)と2人で座ってた。
それが彼氏は笑顔で語りかけてんのに、彼女の反応がすごい薄いの。
彼氏が喋ったことに対して(聞こえないけど)
「うん」
とか
「はい」
くらいの反応しかしてない。
そのうち彼氏はつまんなそうにタバコ吸いだして、女は灰皿じっと見て貧乏ゆすりしてんの。
お前そんなに嫌なら帰れよっていうか別れろよwww
とか思いながら見てたら、貧乏ゆすりにリズムがあることに気づいた。
タタタ。タンタンタン。タタタ。タタタ。タンタンタン。タタタ。
うわ~リズム刻んじゃってるよ。完全に心ここにあらずだよ。そんなにつまんねえのかその彼氏は。
その女ずっと貧乏ゆすりしてたんだけど、彼氏全く気づいてないの。
気づけよwwそんな鈍感だから嫌われるんだよwちゃんと揺れ動く乙女心を察してやれよww
そしたら彼氏がタバコ吸い終わって立ち上がって、女の手引っ張って帰って行った。
別れ話でもしてんのかなーって思ってたんだけどさ、一緒に帰るんだねー。
不思議だねー。あんなにつまんなそうなのに。
レジで会計してるとき、一瞬女ににらまれたから、俺は軽く会釈しておいた。
で、結局俺は始発まで1人でファミレスに居たんだけどさ、
内心嫌われてたとしても、やっぱり彼女いる奴のほうが俺より100倍マシだし勝ちだよな。
こんな見知らぬカップルを凝視してる奴はキモいよなって考えて軽く鬱。
【解説】
彼女のほうがリズムを刻んでいたのはモールス信号。意味は「SOS」。
DVD
以前付き合っていた彼女が亡くなったと連絡があった。
付き合っていたのはもう随分と前の話なんだけど…。
別れを切りだしたのは俺なんだが、どうしても彼女が納得してくれなくて、軽くストーカーまがいのことをされたこともあるんだよね。だから葬儀には行かなかったんだ。いや、いい思い出だってたくさんあったんだけどね…。2人とも映画好きだったから、よく一緒に見に行ったりしたなぁ…。
ところで昨日、彼女から宅配便が届いたんだ。中身は一本の邦画のDVDだった。
どうやら亡くなる直前に発送したみたいなんだけど、彼女…自○だったらしいし、ちょっと不気味だなぁと思って、なかなか開けられなかったんだよね。
そしたら普通の有名な感動モノだった。俺が竹内結子好きなの覚えててくれたんだなぁ。
何か気味悪がっちゃって申し訳ないから、いまから心して見るよ。
【解説】
その映画のタイトルは「いま、会いにゆきます」だった。
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