【マンガ】銀牙伝説WEED、その続編『オリオン』に至るまでのストーリー - 書籍
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【マンガ】銀牙伝説WEED、その続編『オリオン』に至るまでのストーリー

2016/03/11 編集
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マンガ 銀牙




銀牙伝説WEED、その続編であるオリオンが終わり、現在は「銀牙~THE LAST WARS~」が連載中です。この記事は、銀牙伝説WEEDはどうなったのか?そしてその続編であるオリオン、そしていま、連載中の「銀牙~THE LAST WARS~」の魅力について書いていこうと思います。

最近、私もWEEDとオリオンを読破し、「やっぱり銀牙シリーズはおもしろい!」とあらためて思ったので、基本的にネタバレありで書いていきます。

ネタバレを知りたくない方はここでお帰りください。


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銀河伝説WEED


銀牙伝説ウィード (1) (ニチブンコミックス)かつて、魔王と恐れられていた巨熊・赤カブトを倒すために全国から漢たちを集め、赤カブトを倒した熊犬、銀の息子であるWEEDの物語。

WEEDは基本的に複数の敵が出てきて、その都度、「~編」といったように分けられている。具体的には…

  • P4編
  • 人間の遺伝子操作によって生まれた実験生物。タテガミや凶暴性など、ライオンの化物といった感じ。赤カブトのかつての居城である二子峠「牙城」を乗っ取っていたP4を倒すべく、かつての決死隊・スミスやWEEDたちが協力してP4を倒しに行く。牙城に押しつぶされそうになるP4を道連れにするため、ここでスミスが死ぬ。片足だけになったスミスを見るのは辛かったが、奥羽の戦士として立派に死んでいったと思える最期だった。

  • 法玄編
  • WEED全編を通しても最強最悪の敵・法玄と戦うシリーズ。旧奥羽軍の補佐官・ベンと同じグレートデン種。自分を育てた飼い主すらも手にかける残虐性と、悪魔のような性格は赤カブトよりタチが悪かったと思う。このシリーズ中、法玄によってジョンが殺される。しかし、ジョンの死に様は奥羽の戦士として最高のものだった。

  • 猿編
  • エチオピア生息のゲラダヒヒをボスとする猿と犬の戦い。これまで牙や爪といった野生動物の武器以外に「斧」や「棍棒」といった人間に近い武器を使う猿との戦いというのは新鮮味があった。このシリーズでウィードの生き別れの兄だった幸村が登場。幸村は必殺技「ネック・ザ・キリング」を使う。


  • ロシア軍用犬編
  • ロシアから海を渡ってやって来たロシアの軍用犬。彼らは軍隊の教育を受けた軍人であり、死すら恐れぬ犬たちの集まりだった。ロシアから北海道へ攻め込んできたロシア軍と銀たち奥羽軍が激突する。ボスはロシア軍のヴィクトール。軍隊としての統率が取れているぶん、厄介で強すぎる相手たちだった。この戦いで白狼、モスが死亡。


  • ハイブリッド編
  • ホッキョクグマと他種が交わった雑種の熊。戦闘力は高く、人間や犬、ワニも食う。見境なく襲いかかり、犬たちの牙を受けてもお構いなしに眠るなど、精神力が非常に強い。赤カブト以上の体格と説明されており、凶暴性も凄まじかったが、数十頭の犬たちで倒せたところをみると、個人的に赤カブトほど手こずった印象はなかった(赤カブト編は1,600頭の犬たちが全国から集まったので)。


WEEDは冗長というか、中だるみしてたなあというのが正直な感想です。特にロシア編の中盤あたりは戦いが長すぎて、最後はちょっと長いなと思ったんですが、それでも使命に忠実なロシア軍とWEEDたちの戦いは死闘に次ぐ死闘でした。ハイブリッドを倒して二子峠に戻ったWEEDたちでしたが、大輔がWEEDの子どもに「オリオン、シリウス、リゲル、ベラ」という名前をつけたことから、その後の物語が続いていきます。

WEEDの息子が活躍!銀牙伝説WEEDオリオン


銀牙伝説WEEDオリオン 1ウィードの息子、オリオンの物語。ウィードには3匹の子どもがおり、長男シリウス、次男オリオン、三男リゲル、末っ子ベラという名前が大輔によって名づけられた。

オリオンの物語はひとつの編でまとまっており、さながら戦国時代のような戦いが展開される。ボスは伊達政宗に仕えた伊賀の忍犬集団である「黒脛巾組」で、大将は「黒脛巾 政宗」。

オリオン編は戦術話に優れており、抜け駆けしたり、相手を騙し討ちしたり、かく乱したり、計略方面に話が展開していくため見ていておもしろいんですが、オリオンを主人公にするには早計だったんじゃないかと思うこともありました。オリオンは幼さと凶暴さが同居しており、気の強さなどという次元からはかけ離れていたためです。

仲間が何度止めても戦いの本陣へ飛び込んで行ったり、いったん敵となった者に対しては荒っぽい口調で叩きのめそうとするなど、その性格には見ていてやきもきさせられることも多かったんです。「空気読め!」と。

最後は銀やウィードの優しさを身につけるような描写もありましたが、命を軽視しているような性格が災いしているのも確かでした。

オリオン、シリウス、リゲルの3兄弟はそれぞれが独立した話になっており、それぞれがそれぞれの師匠について技を磨くのはおもしろかったです。

オリオンの師匠は「悪に生きる資格はない」との教えの部分で如月とその息子、以蔵ということになります。シリウスはWEEDで倒された法玄軍のカマキリの息子、赤カマに拾われる。読んでいて「シリウスも悪になるのか」と思いましたが、シリウスはカマキリが悪だとわかったうえで「俺が更生させてみせる」という態度を見せるあたり、一番総大将にふさわしかったんじゃないかなあ…。

リゲルは幼いものの、政宗の父・輝宗に育てられ、忍牙刀を伝授されたことで必殺技を手に入れます。これよってリゲルも立派な戦士として覚醒するわけですが、三者三様の物語があるのも幅広いなと思いました。

それまで銀牙は戦いに重点が置かれ、戦略面がわかりづらかった面があったと思うんですが、オリオンは計略が加わったことで、より犬の感情面を描いた作品だなと思いました。仲間になるかどうか揺さぶりをかける描写があったり、それによって敵になるか味方になるか迷う場面があったりと、まさに戦国時代の引き抜きのようすさながらでした。

オリオン自体はあまり好きな犬にはなりませんでしたが、あの気の強さに大人びた冷静な性格が加われば、おそらく相当強力な使い手になるのではないでしょうか。オリオンは抜刀牙を放っても、弱点であるスタミナが減らないという強さを持っているわけですから。

そして銀牙は最後のシリーズへ



銀牙~THE LAST WARS~(1) (ニチブンコミックス)現在、銀牙シリーズは週間漫画ゴラクで「銀牙~THE LAST WARS~」が連載されています。

あの赤カブトの息子、"モンスーン"が敵。左腕だけが異常に発達したモンスーンは、二子峠を奪還するために、奥羽軍に襲いかかる。ロシア軍から奥羽軍に入ったリディアは子どもたちを殺され、無念のうちに自分もモンスーンの魔の手にかかって死んでしまう。

この物語は、最初の因縁が最後に来たという形の話になっています。赤カブトが倒されて、二子峠を脅かす熊はいなくなったかと思いきや、なんとあの赤カブトに子どもがいて、その生き残りが銀たちに復讐してきたというストーリーです。

いきなりリディアが死んだのは可哀想でした。やっと幸せを手に入れたのに、ジェロムとずっと仲良くしていってくれると思ってたのに、あれはないよ・・あれは・・。

さて、モンスーンはただ復讐のためということで二子峠を襲いますが、赤カブトには赤カブト側の理屈というものがあります。銀たちが赤カブトに仲間を殺されたように、モンスーンも自分の親である赤カブトを犬たちに殺されているわけで、どちらにも大義名分があります。

銀牙の物語は二子峠に始まり、二子峠に終わっていきます。このストーリーが終わるとき、それは本当の意味で「銀牙」が終わることを意味しています。

小学生のころから見ていた銀牙シリーズがついに終わりを迎える雰囲気の中、このシリーズはおそらく史上最大の規模になるでしょう。まだまだ始まったばかりですが、この最後の戦いを悔いなく見守っていこうと思います。

関連リンク


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