【PSP】空の軌跡3rd クリア感想
「空の軌跡3rd」をクリアしました。
本作は「FC」「SC」から続く「空の軌跡シリーズ」三作目です。「ファンディスク」的位置付けと言われている作品であり、どんなものかなとプレイしたら、最後まで一気にプレイしてしまいました。
「FC」「SC」と違い、前作で仲間になった七耀教会の神父、ケビンが主人公になって話が進む作品となっています。
クリア感想なんですが、ゲームをプレイしてすぐに訪れる出来事を含めてすべてがネタバレになってしまうため、未プレイの方はここでお帰りください。
スポンサーリンク
3rdの世界観
この「空の軌跡3rd」は結論から言うと、「空の軌跡の現実世界とは関係がない、仮想世界での物語」となります。
厳密に言うと、この世界で起こる出来事は、軌跡シリーズの世界には影響してきません。あくまでも、本編に登場するキャラクターたちを使えるダンジョンゲームという感じになっています。
■育成・探索要素が好きな人なら◎
ダンジョン内には「扉」があり、その扉を開くことで各キャラクター固有のサイドストーリーが見られるようになっています。だからこそのファンディスク要素なのです。
「探索が好き」という人にはオススメできます。拠点ではお店のようにアイテムや武具、食材やクォーツを買える場所があります。一瞬でダンジョン内の重要場所にワープできるシステムもありますので、単純にダンジョンゲームを楽しみたいなら大丈夫です。
■「FC」「SC」のキャラが総出演するのも楽しい
リシャール、ユリア、ミュラー、ジョゼット、レンなど、それまで敵として出てきたキャラが味方になってくれるので、バトルが楽しいです。パーティーメンバーを入れ替えながらダンジョン探索をする面白さもあります。
■リモートアビリティ
「リモートアビリティ」という新システムも登場します。これは拠点に待機している仲間をサポートメンバーに入れることで、固有の特殊能力が発動するというもので、「経験値+15%」や「防御力+5%」など、こうしたサポートキャラを使ってダンジョン攻略をしていく楽しさがあります。
育成要素は満点
これまでの空の軌跡は重厚なストーリーがあり、その大木の脇にキャラクターが彩りを添えるというものになっていました。しかし今作はそれまでの冒険譚に加え、育成要素が強く入っています。
一瞬で拠点に戻り、武具やクォーツを入手してスロットを強化できるタイミングはこれまでより頻繁に行えますので、「特定のキャラをすっごく強くしたい!」とか、「思い入れのあるキャラをずっと連れて行きたい」といった願望を叶えてくれます。
そして育成が遅れたキャラでも、いっぺんに強くすることができます。
というのも、このゲームの経験値はレベル差で変わるため、こちらのレベルが敵より低いと、もらえる経験値が大きくなります。これを利用して強いキャラの後方に育てたいキャラを入れ、強敵が出るダンジョンで敵を倒せば、レベルが一気に上がります。
育成が遅れたからといって残念に思う必要はないのです。後でいくらでも遅れは取り戻せます。
ラストダンジョンの話もしてしまいましょう。
ラスダンは16人の仲間を4人ずつのパーティーに分けて、それぞれ別ルートから攻略していくため、全員をまんべんなく鍛えておかないといけません。
まあでも、ラスダンの前に拠点にいる重要キャラ話しかけて開放される「深淵」では、より経験値がもらえる敵が出てきます。ここやラスダンは敵が強いので、それまで低レベルだった仲間もすぐにレベルアップが可能です。
補完ストーリーは重厚
このゲーム、裏を返せばファンディスクが欲しい人ならとんでもなく満足できる内容です。
各キャラクターのサイドストーリーやその後のお話など、こちらはただ見ているだけなんですが、そのストーリーがまあファン向け。ニクイ!って言いたくなるような内容で、一人ひとりにスポットを当てています。
そのため、「こんな過去があったのか」とか、「あの話の後にはこんなことが起こっていたのか」といった補完ストーリーを味わえます。
ミニゲームもあり、格闘場や空中戦のシューティングゲームなどもあるので、極めようと思ったらかなりの時間がかかります。自分のプレイ時間が参考になるかどうかわかりませんが、いちおう…。
僕は70時間でクリアしました。それも結構早足で攻略したと思いますので、もう少し極める人なら80から90時間ぐらいかかってもおかしくないんですよ。
軌跡シリーズのキャラを使って心ゆくまで育成をし、極めたい!って思っている人なら、文句なしにオススメします。
ラスボスとの戦い、そしてエンディング…
最初にラスボスと戦ったとき、僕はこう思いました。
こんなのクリア不可能じゃないのか!?
と。
直前セーブがあるだけいいんですが…でも、でもね…
ラスボス強すぎ!!
半端じゃない強さです。いや、このゲーム本当にクリアさせる気ある!?って思うぐらい強いです。僕の場合は最初から「ハード」でやってたので、敵の強さにもかなり補正がかかっていたんでしょうが、それにしても強すぎる!
結局、5回負けました。
空の軌跡シリーズはボス戦で負けると「難易度を下げて再挑戦」というコマンドが出るため、何度も戦闘をくり返すと、それだけボスが弱くなっていきます。
いやあ…でも5回も難易度下げてようやく倒せたレベルですよ…主人公チームだって平均レベル135あったのに…。
たぶん、何度も負けて、そのたびに事前のセーブデータまで戻って準備を万全にしていかないと、一気に全滅します。
ラストバトル終了後、僕は自分を取り戻しましたが、ラストバトル中は本気でイラッと来ましたた。その理由とは…
ボスの状態異常攻撃に対応するアクセサリーを事前にきっちり装備していかないとほぼ詰む
ということなんです。これは本気でイラつきました。せめて単体攻撃ならまだ許せたものを、状態異常になる攻撃をほぼスキなく全員にやってくるんですから…。これで一気に気絶させられて全滅…ということを何度もくり返しました。
ラスボスの攻撃で一気に前衛が気絶させられ、数ターンは気絶が治らない → そのため、回復アイテムを使って回復させたとたんにまた気絶攻撃のループ → やっとこさHP回復までこぎつけたと思ったら、ボスの必殺技で全滅…。
僕は「あ、このボス勝てないな」とわかったらパワーでゴリ押しするタイプなので、それでは絶対に勝てないよということであれば、今後、ハードモード以降は選ぶことはないでしょう。
…こんなこと言っても「準備不足」だからというのは否めません。ラスダンであれだけ敵倒してレベル上げて最強武器も装備して、それでも数ターンで全滅させられるってなんの冗談ですか…。
ここまで来ると次作はノーマルでやろうと本気で思いました。本作において「ハードモード」は手応えとか、そういうものを超えて「敵が強すぎてただイライラさせられる」ということを感じました。
難易度を下げまくってなんとか倒せたのはよかったんですが、後には虚無感が残るばかりでした。
グチばっかりだ(笑)。でもこれぐらい言いたくなるんですよ(笑)!それだけ日本ファルコムの掌の上で転がされたってことなのかなあ…ネット見てたらナイトメアモードでもクリアしてる人いるみたいだし…自分の腕が鈍ってるのかな…。
勘違いしないでほしいのは、僕は脳筋だったのでハードモードで戦略を立ててクリアすることは難しかったんですが、理詰めできっちりと攻略法を積み立てて考える人であれば、むしろハードモードのほうが手ごたえがあっていいと思います。自信がある人は、ぜひ、高難易度でプレイしてみてください。
ストーリーは素晴らしいですし、これをノーマルでプレイしていたら、たぶん普通に勝っていただろうなということもわかったので、エンディングは楽しく、そして涙ありで見させていただきました。
…これで本当に「FC」から続くエステルたちの物語とはお別れなんだなと思うと、胸にこみ上げるものがありました。なんだかんだ言って、3作品も一気にプレイしてきたら、いつの間にか彼らに感情移入していたようなんです。
「SC」が終わったとき、もう二度と会えることはないと思っていたエステルたちに再び会えたこの作品こそ、空の軌跡を締めくくるにふさわしい作品だったんだろうなと思えましたし(ラスボス戦はともかく)、主題歌、別れのセリフ…エンドロールを見ていてフラッシュバックしたこれまでの思い出。
これだけストーリーがしっかりしているRPGはめったにないと思うので、これから始めようと思う人、ぜひ「FC」からやってください。そして「SC」「3rd」とプレイすると、空の軌跡というゲームの世界を深く深く体験できるでしょう。
この作品を知っていたにもかかわらず、これまでプレイしてこなかった自分を責めたいぐらい、このシリーズは素晴らしい作品だと思いました。
とまあ、いろいろ書きましたが、「FC」「SC」「3rd」と空の軌跡シリーズクリアもこれで3本目!次はいよいよ新たな物語「零の軌跡」に行こうかなと思っています。
難易度があるかわかりませんが、もしあったら今度はノーマルだな…こりゃ(笑)。
スポンサーサイト