【ゲーム思い出話】ファミコン『オホーツクに消ゆ』 - ゲーム思い出話
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【ゲーム思い出話】ファミコン『オホーツクに消ゆ』

2017/02/14 編集
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東京、晴海埠頭で起こった事件を捜査するために、ボスであるあなたは部下の黒木を連れ、捜査に乗り出す。


といったゲームですが、当時、小学生だった私にとってすごく思い出に残っています。まず、大人向けのゲームだなあって思ったこともありますが、BGMが素晴らしくミステリーチックだったんですよね。

次に何が起こるんだ…そんな怖さや不安を持って捜査する気分。北海道という北の国を巡る話なので各地へ行くわけですが、どこか物悲しい。寂しさがあるんです。



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音楽ひとつで地域性を出しているのもこのゲームの面白いところです。『ルブラン』などの繁華街で流れる音楽は「ああ、都会だなあ」って思うんですが、釧路や網走、紋別といった方面へ移動する段階になると音楽がどんどん変わっていきます。

相棒のジュンと各地で調査をくり返していく『ボス』ですが、行く先々で新たな事件が起こり、姿の見えない犯人に翻弄されていきます。

■子ども向けかと思いきや大人向け
そう、ファミコンで発売されているから子ども向けのゲームかと思ったら、実は大人向け。西村京太郎ばりの本格ミステリー作品であり、プロットも謎解きも、そして真相に至るまでしっかりと練られています。すべてが絡みあったとき、そこには驚くべき真相が隠されている…というのが子供心にすごく怖くて響いてきた記憶があるんです。

友だちの家でやったことがあったんですが、いまでも思い出します。夕方までその子の家にいて、友だちはマンガを読んでいて私はオホーツクをやってました。夕日が沈みかけるころにだんだんと暗くなっていく外の景色。画面はちょうど北海道。この寂しさの二重奏がなんだか怖くて寒々とした印象を与えてくれていたなあって思います。

ゲームから漂ってくる寒さを体験したのは、このゲームが初かもしれません。

■迷ったら「トランプ」
トランプゲームのブラックジャックができるのもこのゲームの魅力。捜査に行き詰まったらこれをやると捜査が進展することがあるんですよね。子どもながらに、これでブラックジャックのルールを学んだなあ。

15枚のチップがあって5枚ずつしか賭けられないので、最短で連続3回勝たなければなりません。シュンが強いなあと思うこと多々。


■「そうさメモ」を取らないと詰む
このゲームは「そうさメモ」でパスワードを表示してもらって一度ゲームを終了することができます。そして次回再開することができるんですが、なんとこのシステム自体がフラグになっている場面があります。

メモを取ってゲームを終了し、パスを入れて再開させないと捜査が先に進まないという…これは見事でしたね。

■「おくむら」の家が怖すぎ!
このゲームを一度でもプレイしたことがある人なら、必ず訪れる恐怖の瞬間。それが「おくむら きすけ」の家に行って流れるあの音楽。

一気に重大な局面に到達したと思わせる恐怖と焦りのBGM。子どものころ、あれ聞いたら夜眠れなくなりますよ…。仏壇におばあさんですからね…。

■やっぱり王道刑事モノ
最後は怒涛の展開で一気にラストまで行くんですよね。子どもはこのゲームを通して、大人の世界を感じていたものです。キャバレー、埠頭、大臣、選挙といった言葉。さらにはBGMによる変化がまたもや。警察病院の前から流れ出す犯人追跡のための音楽。これでプレイヤーは一気に物語のエンディングへ向かって突っ走ることになります。


ファミコン時代に数々の推理ゲームはあれど、思い出に残っているゲームとしてはこれがナンバーワンですね。堀井雄二氏が作ったゲーム。ドラクエとはまた全然違う、ポートピアで作ったゲームシステムが引き継がれていてこの時点ですでに完成していたことがよくわかります。

容量もそれほどないのにこれだけの面白さがあった本格推理ゲームは多くの人の心を打ったことでしょう。機会があればぜひ遊んでみてください。


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