ニコニコ動画一般化へ向けて思うこと
初音ミクやアイマス“以外”を目立たせたい――ニコニ広告の狙い、ひろゆき氏に聞く (1/2) - ITmedia News
まあ、確かに、それ系の動画は多いですよね。
なぜ日本では「素人の撮った動画が流行らないのか?」と思いますが、
実際はけっこう流行っていると思うんです。
例を挙げれば「ヲタケン」さんとか。
素人というかセミプロですけど、そういった人たちが活躍できる場が
日本国内のネットに出来たというのは画期的だと思うんです。
MEGWINさんのように、自前で放送局を開設して
毎日、面白い動画を上げていらっしゃる方もいます。
ただ、それはニコニコ動画の場合、なかなか認知されない。
というよりも、面白いことができる人が去ったと言うべきでしょうか。
おそらく、RCあたりから低年齢化が始まり、現在ではひろゆき氏の言うように
アイマス、初音ミク、東方、いわゆる“御三家”が流行っている状態。
一般人、ひろゆき氏曰く「スイーツな方々」をもっと入れたいという戦略とは
少し違ってきているようです。「だったらYouTubeでいいじゃん」というのはもう古くて、
せっかく、日本国内でこれだけ大きな動画サイトがあるので、
可能性を探ったほうが良いと思います。
今はどうか知りませんが、各カテゴリのランキングが
1時間ごとに更新されていた時期は、「なんだこの動画!?」という動画が
上がってきていたものですが、現在では1度ランキングに入れば、その動画は
1週間、ランキングに上がったままなんですよね?
あのシステムになってから、「埋もれた良動画」が
上がって来なくなったという印象があります。
最近ではまた少し違っていて、昔のハプニング動画などが
エンターテイメントのランキングに上がっていたりしていますが。
ひろゆき氏は、ニコニ広告を使って、埋もれた動画を発掘してもらいたいという
思いがあるようです。とすれば、御三家以外の動画が
たくさん入ってくるにはどうしたらいいでしょうか。かなり難しい課題だとは思います。
元々、「ニコニコ動画=オタクのメッカ」みたいな印象があったと思うんですよ。
初期の頃は違っても、だんだんとコミケみたいな場所になってきましたよね。
それでスタートしてる以上、オタク以外の人間を引っ張ってくるとなるとこれは難しい。
ひろゆき氏は別のインタビューで
「ヤフーを使う人たちが来てくれるようなサイトにしないといけない」
と語っています。
ひろゆき氏に聞くニコニコ動画のこれから 「動画のiTunesに」「見通しは明るい」 (1/4) - ITmedia News
ただ、ゲームやアニメが半分以上だったニコニコに
一般ユーザーを取りこむというのは至難の業だと思います。
前情報がない段階で一般人がニコ動を見たら
「アニメとかゲームしかないじゃん」ていう。
広告の影響も大きいですよね。大体がアニメやゲームの広告なので
どうしても「そっち系のサイトなのかな」と思う人が出てくる。
以前、お遊びでニコニコのことを知らない、いわゆる「一般人」の友達に
ニコニコ動画を見せてどう思うかっていうのを、1度やったことがあるんです。
そこで帰ってきた答えは十中八九
「アニメとかゲーム以外の動画ってないの?」
「なんか面白い動画ないの?」
この2つだけでしたね(笑)。
「いやいや、それだけじゃないんだよ」と言っても
「なんか、わけわからないタイトルの動画が多いじゃん」で終わってしまう。
結局、一部だけの騒ぎになっていて、一般性があるのかと聞かれると
それは「今はちょっとないんじゃないか」と答えるしかないです。
その友達も、結構いいところを突いていたんです。
「YouTubeみたいに、ハプニング系とか、車の動画とか
そういうのがなんでランキングに少ないの?」と言ってました。
確かに一般の人は、そういう動画がたくさんないとなかなか受け入れてくれない。
バンッって見たときに、「オタク系のサイトだな」っていう先入観念を
持ってしまわれると厳しいでしょう。
コメントの影響もかなりありますね。インタビューでも出ていますが、
否定的な人が100人に1人しかいなくても、その人が声を大きくすれば
「あ、こういう場所なんだ」と誤解させることができる。匿名性の弱い部分です。
一部の声が大きい人たちが得をするという特殊な環境である以上、
そこに「一般」の意見が増えることは限りなく難しいと思います。
スイーツな人たちを取りいれるとなると、いわゆる「オタ臭」を排除しなくてはいけない。
自分はオタ臭オッケーな人間なんですが、一般化はなかなか難しいだろうなと。
昔は「つまらない動画をコメントで面白くする」だったのが
今では「面白い動画がコメントでつまらなくなる」という事例のほうが多いと思います。
ひとつの面白い動画があったとして、100人がコメントを打たずに見ている。
そこでたった1人の人が「つまんねー!」と延々コメントを打てば、
初めてその動画を見る人に錯覚させることができてしまう。
そうすると「面白い動画がコメントでつまらなくなる」。
最も「ウリ」だったはずのコメント機能が、煙たがられつつあるというのも皮肉な話です。
そんな中でも、ユーザー生放送はコメント機能をフルに活用した成功例だと思います。
ピアキャストなどでお馴染みだった「個人による動画配信」は
ポート解放など、面倒くさい手順を踏まなければできませんでした。
それが「ニコニコ生放送」の登場によって、動画編集能力のない人でも
スキルのある人はそこでアピールをすることができるようになりました。
コメント機能が一番生かされるのは、実は「ライブ」なんですよね。
あれこそ、コメントの正しい使いかたという気がします。
ニコニコ生放送は、現在ではニコニコポイントを使って
生放送の優先参加や放送時間の延長もできるようです。
YouTubeで発掘してきましたが、
このような動画がもっともっと増えればニコニコも変わっていくんでしょうけどね。
今やニコニコ動画は「クリエーター」中心の動画サイトになっています。
pixivのように「プロ」が気合を入れて動画をアップするという場所に。
その時に一般人が多くいないと、内輪騒ぎで終わってしまう。
現状でもかなり内輪だと思います。面白い動画というのは、事前情報がなくても
ほとんどの人が笑えたり、感心する動画を指すと思います。
ならばそういった動画が増えれば、イメージもまた違ってくると思うのですが。
日本の特性なんでしょうかねえ。
どうしても閉鎖的になりがちなのは、日本が島国だからかも。
スポンサーサイト